バイオフィルムとは、微生物が基質表面に集まることで形成する多糖・蛋白・核酸等からなる構造体です。一般には、排水口等に見られる"ぬめり"として知られています。
バイオフィルムが形成される過程は次の通りです。
抗バイオフィルム試験(ISO 4768)は、バイオフィルムが付着しにくい加工を施したプラスチック製品や非多孔質表面への「バイオフィルムの付きにくさ」を評価する試験方法となります。
バイオフィルムに関する試験として、「
液剤のバイオフィルム内細菌に対する有効性試験
(ASTM E2871)」があります。この試験では、発生したバイオフィルムに対して消毒剤などの液剤を添加することにより、バイオフィルム内に存在する細菌が減少するかを評価します。
バイオフィルムが形成した試料 |
CV溶液で染色されたバイオフィルム |
マイクロプレートリーダーにて吸光度を測定 |
R=(1ーWtreated / Wuntreated)×100
R:抗バイオフィルム活性値(%)
Wtreated:48時間後の加工品の590nmにおける吸光度の平均値
Wuntreated:48時間後の未加工品の590nmにおける吸光度の平均値
抗バイオフィルム加工製品 SIAAマーク性能基準
試験方法 | 抗バイオフィルム性能基準 | 試験菌株 |
---|---|---|
ISO 4768 | 抗バイオフィルム活性値60%以上 |
Staphylococcus epidermidis ATCC35984 |
*抗バイオフィルム加工剤を含まない無加工品との比較試験が必要です。前処理として、製品用途に応じた耐水処理と耐光処理を施した試験片での評価が必要です。
試験菌種について
Staphylococcus epidermidis ATCC35984(表皮ぶどう球菌)が用いられます。