SIAAマーク制度の抗菌性・抗ウイルス性・防カビ性・抗バイオフィルム試験

概要

  SIAA(一般社団法人抗菌製品技術協議会) は、非繊維製品の抗菌性・抗ウイルス性、抗バイオフィルム、各種製品の防カビ性などの「品質と安全性に関する自主基準」、「SIAAマーク管理運用規定」などを制定し、消費者がより良い品質と安全性を有した抗菌加工製品・抗ウイルス加工製品などを選択できるよう、国民生活の向上に寄与しています。

 
 当センターは、SIAAの試験事業者として登録されており、SIAA会員が自主登録に必要な試験報告書を発行するための試験を実施しております(自主登録に関することは直接SIAAにご確認ください)。


 

              

試験対象品
  • プラスチック
  • 金属
  • 塗料
  • セラミック
  • ガラス
抗菌性試験
試験方法

JIS Z 2801による方法で試験を実施します。

  • 試料サイズ:50mm×50mm(厚さ10mm以下)の平面状
  • 試料数:加工品12枚、無加工品24枚(1試料当たり)
      例;無加工品は抗菌剤を添加されていない加工品と同一の材料
  • 試験菌:黄色ブドウ球菌および大腸菌
  • 基準値:抗菌活性値2.0以上
 

概要

  1. 試験片に菌液を滴下し、フィルムで被覆します。
  2. 35℃、90%RHで24時間培養します。
  3. 試験片上の試験菌を洗い出し、1cm2当たりの生菌数を測定します。
  4. 抗菌活性値を算出します。
 

試験方法の詳細はこちら
抗ウイルス性試験
試験方法

ISO 21702による方法で試験を実施します。

  • 試料サイズ:50mm×50mm(厚さ10mm以下)の平面状
  • 試料数:加工品12枚、無加工品18枚(1試料当たり、1ウイルス種当たり)
      例;無加工品は抗ウイルス剤を添加されていない加工品と同一の材料
  • 試験ウイルス:A型インフルエンザウイルス、ネコカリシウイルスのいずれか、または両方
  • 基準値:抗ウイルス活性値2.0以上
 

概要

  1. 試験片にウイルス液を滴下し、フィルムで被覆します。
  2. 25℃で24時間静置します。
  3. 試験片上のウイルスを洗い出し、ウイルス感染価を測定します。
  4. 抗ウイルス活性値を算出します。
 

試験方法の詳細はこちら
防カビ性試験
試験方法

JIS Z 2911による方法で試験を実施します。


 防カビ性は、非繊維製品のみではなく、塗料、皮革製品など様々な製品が規定されており、製品に応じて試験方法が異なります。詳しくは、 こちら からお問い合わせください。

抗バイオフィルム試験
試験方法

ISO 4768による方法で試験を実施します。

  • 試料サイズ:30mm×30mmの平面状
  • 試料数:加工品6枚、無加工品6枚(1試料当たり)
      例;無加工品は抗バイオフィルム加工剤を添加されていない加工品と同一の材料
  • 試験菌:表皮ぶどう球菌
  • 基準値:抗バイオフィルム活性値60%以上
 

概要

  1. 試験片を試験菌液に浸漬し、35℃、48時間静置状態にて培養します。
  2. 試験片を取り出し、水洗、クリスタルバイオレットにて染色後、再度水洗します。
  3. 水溶性不織布を用いて試験面上のバイオフィルムを回収します。
  4. 回収後、水溶性不織布を1%SDS溶液に溶解し、吸光度を測定します。
  5. 抗バイオフィルム活性値を算出します。
 

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耐久性試験
試験方法

 (一社)抗菌製品技術協議会「自主登録時の耐久性(耐水・耐光)試験区分(ガイドライン)」では、抗菌、抗ウイルス、抗バイオフィルムや防カビ等の機能を付与した加工製品の機能試験を実施する前に、その製品が通常使用される環境を考慮して設定された耐光性試験および耐水性試験で前処理を行います。なお、当ガイドラインは、実使用時の機能の耐久性や製品寿命を保証するものではありません。


 

耐水性試験

 製品と水との接触程度を考慮し、4つの区分が規定されています。

区分 浸漬条件 適用範囲
0 実施しない

水に触れる事がない製品

(通常の使用時には水に触れない、あっても洗浄等の機会だけの製品)

1 常温で16~18時間

水に触れる事が少ない製品

(水がかかる程度の製品)

2 50±5℃で16~18時間

水に接触する事が多い製品

(水をためたり、水の中で使用する製品)

3 90±5℃で16~18時間

温水に接触する事が多い製品

(温水をためたり、温水の中で使用する製品)

(一社)抗菌製品技術協議会「自主登録時の耐久性(耐水・耐光)試験区分(ガイドライン)」より

(表は当センターで作成)


 

耐光性試験

 製品が光に暴露される度合いを考慮し3つの区分が規定されています

区分 照射条件 適用範囲
0 実施しない 光照射の機会を考慮しなくても良い製品(使い捨て製品等)
1 サンシャインで8時間 光照射の機会が少ない製品(屋内で使用する製品等)
2 サンシャインで80時間 光照射の機会が多い製品(屋外で常時使用する製品や照明器具製品等)

(一社)抗菌製品技術協議会「自主登録時の耐久性(耐水・耐光)試験区分(ガイドライン)」より

(表は当センターで作成)

補足
 (一社)抗菌製品技術協議会「自主登録時の耐久性(耐水・耐光)試験区分(ガイドライン)」では、製品分類に応じた耐水性区分と耐光性区分の組み合わせ例が示されています。ご依頼の製品によって、必要となる耐久性試験の区分組み合わせが異なりますので、詳しくは(一社)抗菌製品技術協議会の ホームページ をご参照ください。