Proposition 65(プロポジション65)とは

     カリフォルニア州プロポジション65(正式名称:Proposition65 Safe Drinking Water and Toxic Enforcement Act of 1986)は、カリフォルニア州の市民および飲料水資源を、ガン、先天異常または他の生殖毒性を引き起こすことが知られている化学物質から保護することを目的とした法令です。
     リストに掲載された化学物質に作業者や消費者がばく露する可能性があることを事業者が知っている、もしくは知っているべきである場合に、事業者が事前に警告(告知)することを義務付けています。そのため事業者は、以下のどちらかの対応をしなければなりません。

    • 製品等に警告ラベルを貼り付ける
    • これらの化学物質にばく露しない、もしくはばく露しても安全なレベルである事を確認する
       

    対象化学物質
     カリフォルニア州が決定した発がん物質および/または生殖毒性物質であることが知られている化学物質をリスト化して公表しています。
     リストは少なくとも1年に1回更新され、2025年1月現在、900種類以上の化学物質が掲載されています。
     最新のリストは  OEHHA (カリフォルニア州環境保護庁有害物質管理局)のホームページをご確認ください。
     

    科料と罰金

    • 1日あたりのばく露あたり2,500USドルの罰金を科すことができます
    • 示談1件あたりの平均コストはおおよそ65,000USドル
    • 科料と罰金は州と原告の間で折半されますが、原告は弁護士費用と損害費用を裁判所に申し立てることができます

     大規模な製造業者や小売業者の場合では、1,000,000USドルを超える規模になるような事例もあります。

    ◎この法律で最も重要なのは、
    リストアップされた化学物質の使用禁止や製品への含有量を規制するものではなく、有害な化学物質に暴露する危険性がある場合に適切な警告表示を義務付けたものであるという点です。