「汗耐光堅ろう度試験」とは、光と汗の複合作用による色の変化(変退色)を評価するための試験です。日本産業規格ではJIS L 0888に規定されています。
試験機は、カーボンアーク灯式耐光試験機またはキセノンアーク灯式耐光試験機を使用しますが、カーボンアーク灯式耐光試験機を使用する方法が主流です。
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カーボンアーク灯光を用いた耐光試験機 | キセノンアーク灯光を用いた耐光試験機 |
スポーツウエアなどで耐光堅ろう度試験の結果が良好、汗堅ろう度試験の結果も良好で、変色した原因が分からない苦情事例が発生しました。ところが汗を付けた状態で光を照射すると苦情と同じ現象が確認されたことから、汗と光の複合作用によって評価する試験が出来ました。
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ホルダーに取り付けた試料 |
露光後、水洗、脱水、乾燥した試料 |
試験項目 | 試験結果 | |
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汗耐光堅ろう度 | 酸性 | 3-4級 |
アルカリ性 | 3-4級 |
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試料ホルダを取り付けた光・汗試験容器 |
試験項目 | 試験結果 | |
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汗耐光堅ろう度 | 酸性 | 3級 |
アルカリ性 | 2-3級 |
試験は、JIS L 0888 A法 JIS人工汗液と同じ操作を行います。JIS人工汗液と異なるのは、汗液の成分です。ATTS人工汗液には、JIS人工汗液の成分に加え、乳酸などが追加されています。
ATTSとは、繊維製品技術研究会のことです。ATTS人工汗液を用いた汗耐光試験は、苦情品の再現性に優れていると言われており、2018年にATTS人工汗液としてJISに採用されました。
試験は、JIS L 0888 A法 JIS人工汗液と同じ操作を行います。JIS人工汗液と異なるのは、汗液の成分です。ATTS人工汗液には、JIS人工汗液の成分に加え、乳酸などが追加されています。