「色泣き試験」とは、「濡れた状態での染料の移動による汚染の程度」を評価するものです。
黒色と白色の縞柄、赤色生地に白色の水玉柄のような異色濃淡の組み合わせ製品は、洗濯処理などで濡れた状態では、濃色部分などから染料が移動し、製品の白色部分や淡色部分などを汚染(移染)する可能性があります。衿が紺色、本体が白色のポロシャツを家庭で洗濯したら、衿付近の本体に紺色のにじみが生じたといったような経験されたことはありませんか?これは、紺色部分(衿部分)の染料が、洗濯処理で湿った状態にあったため、白色部分(本体)へ移動してしまったからです。この現象を”色”が”泣く”という意味で、「色泣き」と言います。
そんな危険を事前に察知できるのが、「色泣き」試験です。
この試験は「大丸法」が通常使用されます。
一般に、色泣き現象は濃色部分から淡色部分に向かうものが目立ちます(淡色部分から濃色部分へは、色が泣いても目立ちません)。試験片の作成は、試料が柄物の場合と無地物の場合で異なります。
試料が柄物の場合 | 試料が無地の場合 |