「引張強さ試験」とは、主に織物を引っ張った際の破断する強度を評価するものです。
繊維製品は縫製工程や製品としての消費過程で、引張り、曲げ、圧縮、ねじりなどの種々の外力を受けます。そのため、これらの力に対するある程度の抵抗力が必要となります。この抵抗力を力学的に評価するのが物性試験です。その一つに「引張強さ」があります。
着用の際に強い力が加わり、シャツなどの織地が破れてしまったことはありませんか?これは、織地の物理的な強さが弱く、加わった力の作用で織地が破れてしまったからです。
試験には、引張試験機を使用します。
試験項目 | 試験結果 | |
---|---|---|
引張強さ (N) |
たて | 351 |
よこ | 283 |
試験方法: |
JIS L 1096 A法 引張速度:200mm/min つかみ間隔:200mm 試験機:定速伸長形 |
数値が大きいほど、力に対して強いことを示します。Nはニュートンと呼び、荷重を表す単位です。衣料品生地の強度の一般的な目安は、200N以上です。
注)伸長速度の代わりに、伸び速度(%/min)への条件変更が可能です。
たて方向、よこ方向それぞれの最大張力、最大張力時の伸び率の平均値を算出します。