摩耗強さ・もみ試験(JIS L 1096)

概要
 もみ作用による耐摩耗性をスコット形摩耗試験機で試験します。
目的
 合成皮革などのコーティング素材、金属繊維を用いた特殊な生地などをもみ作用により、コーティングのはく離、金属繊維の切断などの問題が生じないかを評価します。
試験対象品
  • コーティング素材
  • 特殊プリント素材
  • 金属繊維混生地
JIS L 1096 B法(スコット形法)
試験方法
  1. 約30mm×120mmの試験片をたて方向、よこ方向に5枚ずつ採取します。
  2. 試験機のつかみ間隔を20mmにした状態で試験片を取り付けます。
  3. 9.81Nの荷重をかけ、試験片を折り曲げた状態で密着させます。
  4. 片側のつかみを40mm間往復させ、もみ作用を発生させます。
  5. 1000回もみ作用後、コーティングなどは外観変化を確認し、金属繊維などは切断の有無を確認します。


試験結果例
試験項目 試験結果
摩耗試験 たて 異常なし
よこ 異常なし
試験方法: JIS L 1096 B法(スコット形法)
荷重:9.81N
試験回数:1000回
補足
 着用時にもみ作用が9.81N(約1kgの荷重)もかからないと想定される場合は、無荷重などで実施することも可能です。