毛玉(ピル)を生じた状態のことをピリングといいます。ピリング試験は「擦れ作用による毛玉のできる度合い」を試験します。
セーターなどにできる毛玉(ピル)は、着用中や洗濯処理時の摩擦作用が原因です。摩擦などの物理的作用を受けて繊維の先端が生地表面に出てきた後、その毛羽が互いに絡まり合い、毛玉(ピル)となるのです。そのピルの発生程度を評価します。

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| 回転箱の内側 |
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| ピリング試験機 |
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| ピルが発生した試料の例 |
| 試験項目 | 試験結果 |
|---|---|
| ピリング | 4.0級 |
等級が大きいほど良い結果を表します。
一般的には3.0級以上が目安です。
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| アピアランス・リテンション試験機 |
アピアランス・リテンション試験機はARTともいいます。
| 試験項目 | 試験結果 |
|---|---|
| ピリング | L級 |
C法(アピアランス・リテンション形試験機を用いる方法)のピリング試験は、主にフィラメント糸(長繊維糸)使いの織編物に用いられます。フィラメント糸使いの生地は、紡績糸などの短繊維使いの生地とは異なり、生地表面に毛羽が飛び出しにくい構造です。しかし、スポーツウェアなどのジャージ生地などで毛玉が生じることがあります。
一般的に用いるA法(ICI形試験機を用いる方法)で評価すると結果が良好となる場合があり、C法の用いられている摩擦板による摩擦で毛羽を強制的に発生させ、実際の着用と同じような現象を再現することが出来ます。



| 生地の種類 | 回転数の範囲(回) | 回転数の範囲(時間) |
|---|---|---|
| 編物(カード糸使用) | 7,200 | 2 |
| 編物(コーマ糸使用) | 10,800~14,400 | 3~4 |
| 織物(カード糸使用) | 7,200~18,000 | 2~5 |
| 織物(コーマ糸使用) | 14,400~18,000 | 4~5 |
| 厚地(作業服生地など) | 18,000~36,000 | 5~10 |
ISO 12945-1 Table A.1より(表は当センター作成)
回転数または回転時間については、受渡当事者間によって決めることができます。
カード糸:カード機により短い繊維や夾雑物を除去し、繊維を平行にした後にできる紡績糸
コーマ糸:カード工程の後にコーマ機によりさらに短い繊維や夾雑物を除去した、つやのある紡績糸
【ピリング】
| 等級 | 判定基準 |
|---|---|
| 5 | 変化なし |
| 4 | 部分的に形成された毛玉 |
| 3 | 中程度のピリング(部分的に出る様々なサイズおよび密度の毛玉) |
| 2 | 明瞭なピリング(大部分に出る様々なサイズおよび密度の毛玉) |
| 1 | 激しいピリング(全体的に出る様々なサイズおよび密度の毛玉) |
ISO 12945-4 Table 1より(表は当センター作成)
【毛羽立ち】
| 等級 | 判定基準 |
|---|---|
| 5 | 変化なし |
| 4 | 僅かな毛羽立ち |
| 3 | 中程度の毛羽立ち |
| 2 | 明らかな毛羽立ち |
| 1 | 著しい毛羽立ち |
ISO 12945-4 Table 2より(表は当センター作成)
【毛羽乱れ】
| 等級 | 判定基準 |
|---|---|
| 5 | 変化なし |
| 4 | 僅かな毛羽乱れ(起毛繊維の方向性の乱れが僅かに認められる) |
| 3 | 中程度の毛羽乱れ(起毛繊維の方向性の乱れが中程度に認められる) |
| 2 | 明らかな毛羽乱れ(起毛繊維の方向性の乱れが明らかに認められる) |
| 1 | 著しい毛羽乱れ(起毛繊維の方向性の乱れが著しく認められる) |
ISO 12945-4 Table 3より(表は当センター作成)
| 試験項目 | 試験結果 | ||
|---|---|---|---|
| ピリング | 毛羽立ち | 毛羽乱れ | |
| ピリング | 2-3級 | 2-3級 | 4級 |
| 試験方法: | ISO 12945-1(ピリングボックス法) |
| 回転数:18,000回 |