吸湿発熱性

概要

 物質が空気中の水分を吸着する際に発生する熱(湿潤熱や凝集熱、吸着熱と言われる)を利用し、暖かさを持たせる機能です。衣服内の湿度を下げ(吸湿)、温度を上げる(発熱)機能です。

試験機器

吸湿発熱性(カケンB法)/ ISO 18782-2015
概要

 試料の環境を低湿度(20℃×約40% RH)から高湿度(20℃×約90% RH)へ急激に変化させ、加湿面の温度変化を経時測定します。

試験結果例
試験項目 試験結果
吸湿発熱品 対照品
吸湿発熱性 試験開始温度(℃) 20.0 20.0
最高到達温度(℃) 22.8 22.0
上昇温度(℃) 2.8 2.0

吸湿発熱品と対照品の比較

試験結果の見方
対照品と比較して、吸湿発熱品の上昇温度が高く発熱が大きいことがわかります。
補足

 吸湿発熱性は、天然繊維素材が持つ機能として従来から知られています。天然繊維と比較して吸湿性能が低い合成繊維には、原料加工などで吸湿発熱性が付与されることがあります。

コラム

 空気に含まれる水分子の運動エネルギーを利用して熱に変換するのが、 吸湿発熱性の仕組みです。空気中の水分子は気体状態の時に一番大きな運動エネルギーを持っていますが、物質に吸着するとその運動エネルギーを失って、その分だけ熱エネルギーとして利用できるようになるためです。