保温性試験(JIS L 1096・ASTM D 1518)

概要

 熱の逃しにくさを評価する試験です。衣服の断熱性を高め伝熱量を小さくするこの性能を、保温性と呼びます。代表的な試験方法に、ASTM D 1518-1985とJIS L 1096があります。


目的

 人体は発熱体のため、衣服に高い断熱性があれば、寒い時も過ごしやすくなります。


JIS L 1096 保温性 A法(恒温法)
概要

 発熱体が温度を維持するために使ったエネルギー量から、試料の断熱性を評価します。

試験方法
  1. 恒温発熱体からの熱損失(H0)を測定します。
  2. 恒温発熱体を試料で覆った時の熱損失(HC)を測定します。
  3. 次式より、保温率(%)を算出します。
     保温率(%)=(H0HC)/H0×100

保温性試験装置  保温性試験装置モデル図

試験結果例
試験項目 試験結果 試験方法
対象品 加工品
保温率(%) 43.2 50.8

JIS L 1096 A法

(ASTM形保温性試験機使用)

試験室の温湿度:20℃、65%RH

試験結果の見方
数値が大きいほど、暖かいと評価できます。
補足

 ASTM D 1518-85では、熱伝導率やclo(クロー)値など測定することが可能です。


 1cloとは、気温21℃、相対湿度50%、気流0.1m/s の室内に、椅座安静の人間が平均皮膚温を約 33℃に維持できるような着衣の保温力のことです。