消臭性・光触媒加工製品(SEKマーク)

概要

 光触媒を使用して消臭効果を付与した製品に対する試験です。光触媒による消臭は、2003年より繊維評価技術協議会内の「光触媒消臭評価方法研究会」及び「光触媒消臭評価方法ワーキンググループ」で調査研究され、2009年4月1日より光触媒消臭加工マークの認証が開始されました。当センターはこの認証の要件の一つである、「光触媒消臭加工効果の評価試験」の指定検査機関として認められています。


繊維評価技術協議会法(繊技協法)
概要

 SEKマークの「光触媒消臭加工」マーク認証用の試験です。(プレテストとしての依頼も可能です。)繊維製品に対するアンモニア及びアセトアルデヒドの消臭効果及び光触媒加工による効果を確認します。

試験方法
  1. サンプリングバッグ(透明なフィルム製の袋にガスの吸排出口が付いているもの)に試料を入れます。
  2. サンプリングバッグは、明条件(紫外線を照射する)用と暗条件(紫外線を照射しない)用を準備します。
  3. サンプリングバッグに臭気成分ガスを充填します。ガス種は次の通りで、いずれか又は両方試験に用います。
    • アンモニア(初発濃度100ppm)
    • アセトアルデヒド(初発濃度14ppm)
  4. 直ちに、明条件では所定の紫外線を24時間暴露します。また同時に明暗条件共にブランク試験も実施します。
  5. 次式により「臭気減少率(%)」および「光触媒効果(ポイント)」を算出します。
    • 明条件減少率(%):RL = {(L0-L1)/L0}×100
       L0:明条件下のブランクの臭気成分濃度
       L1:明条件下の試料の臭気成分濃度
    • 暗条件減少率(%):RB = {(B0-B1)/B0}×100
       B0:暗条件下のブランクの臭気成分濃度
       B1:暗条件下の試料の臭気成分濃度
    • 光触媒効果(ポイント):V = RL-RB
  6. 明条件減少率(RL):70%以上かつ、光触媒効果(V):20%以上の場合、合格となります。
  7. 明条件減少率(RL):70%未満の場合、不合格となります。
  8. 明条件減少率(RL):70%以上かつ、光触媒効果(V):20%未満の場合、第2回目ばく露試験を実施し、光触媒効果(V):20%以上の場合、合格となります。
試験結果の見方

SEKマーク繊維製品認証基準「光触媒消臭加工」の基準は、次の通りです。

  • 第1回暴露試験後:明条件減少率(%)70以上かつ光触媒効果20以上
  • 第2回暴露試験後:光触媒効果20以上
コラム

光触媒って?

 光触媒は、光を吸収して活性化し、有機物を分解するなどの機能を持った材料です。基材に光触媒材料を担持・塗布することで、大気・水質浄化、脱臭、防汚、抗菌防臭などの効果を発揮します。