水銀の含有量試験

概要

 試料に含まれている水銀の量を測定する試験です。


目的

 水銀は水俣病の原因物質(有機水銀)として知られ、身近なところでは体温計や蛍光灯などに使われてきました。また顔料、塗料などにも使われ、殺虫剤などにも含まれることがあります。
 水銀及び水銀化合物の人為的な排出から人の健康及び環境を保護する目的で、水銀の採掘、貿易、製品や製造プロセスへの使用、排出等を包括的に規制する目的で2013年10月に「水銀に関する水俣条約」が採択されました。これにより世界的に水銀の使用が規制されています。


試験対象品
  • プラスチック製付属品
  • コーティング生地
  • 天然皮革
  • 合成皮革
  • 人工皮革
EN 16711-1/ ISO 17072-2
概要
 EN 16711-1は生地やボタンなどの付属材料における金属の測定が、ISO 17072-2は皮革における金属の測定が規定されています。
試験方法
 図に示すように試料に酸を加えて分解し、誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)により目的の金属成分を測定(定量)します。