血液やウイルスが、試料を透過するかどうかを確認する試験です。実際には人工血液とウイルス懸濁液を使用します。人工血液バリア性の試験に合格した後、ウイルスバリア性に進むのが一般的ですが、それぞれ単独の試験も可能です。各試験の規格は以下の通りです。
人工血液バリア性試験:
ASTM F1670、JIS T 8060(ISO 16603)
ウイルスバリア性試験:
ASTM F1671、JIS T 8061(ISO 16604)
・サンプルを試験セルにセットした後、人工血液を試験セルに注入します。
・所定の圧力を掛け、生地の裏側の人工血液の浸透の有無を目視で判定します。
ご依頼時の確認事項
ASTM法とJIS法では、圧力や静置時間が異なります。JIS法のご依頼時には、下記の通り加圧手順をご指定下さい。
JIS T 8060(人工血液バリア性試験)・・・手順A、B、Cのいずれかを指定
JIS T 8122(生物学的危険物質に対する防護服)に規定される圧力クラスに基づいた評価をする場合、JIS T 8060は手順Bをご指定ください。
・試験セルにウイルス懸濁液を注入します。
・所定の圧力を掛け、生地の裏側を洗い出し、この洗い出し液を培養してプラークの有無を確認します。
・目視で確認できない極微量のウィルス懸濁液の浸透を検出します。
使用ウイルス・・・”バクテリオファージφX174″(懸濁液の濃度 約108pfu/mL)
直径約25〜27nmの正二十面体構造を持ち、人への感染性は無く、大腸菌のみで増殖する性質を持ちます。
ご依頼時の確認事項
ASTM法とJIS法では、圧力や静置時間が異なります。JIS法のご依頼時には、下記の通り加圧手順をご指定下さい。
JIS T 8061(ウイルスバリア性試験)・・・手順A、B、Cのいずれかを指定 手順Cを指定した場合は更に条件を指定
JIS T 8122(生物学的危険物質に対する防護服)に規定される圧力クラスに基づいた評価をする場合、JIS T 8061は手順BまたはCをご指定ください。