アメリカの連邦法で定められた方法によって生地の燃えやすさを確認する試験です。製品アイテムによって求められる要件が異なります。
衣類の燃焼による事故から着用者を守るため、アメリカでは、燃えやすい素材を用いた衣料品の上市が禁止されています。事業者は、使用素材が可燃性基準に適合していることを確認する義務があります。
前処理
原布の試験結果がクラス1またはクラス2の場合、商業クリーニング1回後に水洗い1回の前処理を施した試料でも試験を行います。
操作
「Flammability Classification: Class 1」
※各試験片の燃焼時間および試験片の状態を表すコード、平均燃焼時間などに加えて記載されます。
クラス | 無起毛生地 | 起毛生地 |
---|---|---|
1 | 燃焼時間が3.5秒以上 |
(1)燃焼時間が7.0秒超 (2)燃焼時間が0~7秒でSFBBなし (急速な表面フラッシュのみだったことを示す) |
2 | 該当なし | 燃焼時間が4~7秒でSFBBあり |
3 | 燃焼時間が3.5秒未満 | 燃焼時間が4.0秒未満でSFBBあり |
SFBB・・・surface flash base burn:表面フラッシュの結果、着火点以外の場所で基布が燃焼すること。
燃焼時間が短くクラスの数字が大きいものが危険と考えられます。クラス3の生地は、アメリカ国内での販売が認められません。
「製品の通常の着用で、炎その他の着火源に曝されない部位」が可燃性基準の適用対象外なら、裏地も対象外に思えそうですが、実際は可燃性基準が適用されます。理由は、袖をまくった時、前を開けて着用した時などに、裏地が露出し着火源に曝される可能性があるためです。
同様に、下着姿で外出することがなくても室内では下着姿で過ごす可能性があるため、下着も適用対象という考え方になります。
一般的な衣料品のパーツで適用対象外となるのは芯地くらいですので、注意が必要です。