EN 388:2016(ISO 23388)とは、「機械的リスクに対する防護手袋の要求性能」を規定した製品規格です。
「機械工場などで使用されるアラミド等の高強度繊維を使用した耐切創手袋」や、「一般家庭のキッチンで使用されるゴム手袋」等の作業用手袋が評価対象になっています。
この規格における機械的リスクとは、「耐摩耗性」・「耐切創性」・「耐引裂性」・「耐突刺性」を指し、各試験項目は得られた試験結果により、手袋の性能を分類するのが特徴となります。
試験片を規定の研磨紙で摩耗し、損傷するまでの摩耗回数を決定します。
レベル1:100回、レベル2:500回、レベル3:2000回、レベル4:8000回と規定されており、レベル1の摩耗回数から順番に試験し、損傷した摩耗回数により、耐摩耗レベルを1~4に分類します。
レベル1 | レベル2 | レベル3 | レベル4 | |
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摩耗回数(回) | 100以上 | 500以上 | 2000以上 | 8000以上 |
EN 388:2016 4.1 Table1より(表は当センター作成)
耐切創性は、Coupe testとTDM testがあります。
短冊状にした試験片を、切れ目に沿って一定の速度で引裂き、引き裂くのに要する強度(N)を測定します。
4測定実施し、最低値により、耐引裂レベルを1~4に分類します。
レベル1 | レベル2 | レベル3 | レベル4 | |
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引裂強さ(N) | 10以上 | 25以上 | 50以上 | 75以上 |
EN 388:2016 4.1 Table1より(表は当センター作成)
試験片に対し、一定の速度で試験錘を突刺し、突刺すのに要する強度(N)を測定します。
4測定実施し、最低値により、耐突刺レベルを1~4に分類します。
レベル1 | レベル2 | レベル3 | レベル4 | |
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突刺強さ(N) | 20以上 | 60以上 | 100以上 | 150以上 |
EN 388:2016 4.1 Table1より(表は当センター作成)