米国CPSC:4種のプラスチックに対しフタル酸エステル類の第三者試験免除を提案

2016.10.14
法律

    海外アパレル情報

    米国CPSC:4種のプラスチックに対しフタル酸エステル類の第三者試験免除を提案


    米国は、児童用玩具および3歳までの育児用品のフタル酸エステル類含有量に規制を設けており、これらの製品を米国市場に上市するためには、米国消費者製品安全委員会(CPSC)が認定する第三者機関による適合試験に合格しなければならないと定めています。

    2016年8月、CPSCは特定プラスチック4種に対し、この第三者試験の免除を提案しました。

    免除が提案された4種のプラスチックは、次の通りです。

    ★ポリプロピレン/Polypropylene (PP)

    ★ポリエチレン/Polyethylene (PE)

    ★高耐衝撃性ポリスチレン/High-impact polystyrene (HIPS)

    ★ABS樹脂/Acrylonitrile butadiene styrene (ABS)


     本免除規則は、試験コストを削減し製造者および輸入者の経済的負担軽減を目的とし、提案されたものです。可決されたとしても、あくまで第三者試験が免除されるだけであり、CPSIAの第108条にあるフタル酸エステル類の規制の要求事項は依然として遵守しなければなりません。


    生殖毒性などの懸念があるとされ、世界各国でフタル酸エステル類を規制する動きは高まっています。フタル酸エステル類は、プラスチックを加工する際の可塑剤として利用される化学物質であり、プラスチック製品をはじめ、弾性素材(例:ポリウレタン)、フォーム素材(例:ウレタンフォーム)、コーティング、プリント、接着剤などに含有される場合があります。


    また、規制対象品目である「育児用品」は「3歳以下の子供の睡眠、食事を補助するための製品」と定義されており、衣類ではパジャマやビブなどがこれに該当します。

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