2024年9月12日、内閣府第443回消費者委員会本会議が開催され、家庭用品品質表示法(昭和37年法律再104号)に基づき、繊維製品品質表示規程(平成29年消費者庁告示第4号)の一部改正について諮問されました。
アクリレート繊維は、合成繊維でありながら水分率がとても大きいです。他の合成繊維は0~数%の水分率で、水分率が大きいと言われている毛(公定水分率:15.0%)よりも高いです。そのため、吸湿性や吸湿発熱性に優れ、インナーや中わたなどに用いられています。
2024年4月22日、JIS L 1030-2(繊維製品の混用率試験方法)が改正されたことに伴っています。改正の際、アクリレート繊維の混用率試験が追加され、またアクリレート繊維の公定水分率は「30.0%」(JIS L 0105による)となりました。
一方、現行の繊維製品品質表示規程では、アクリレート繊維の公定水分率は「0.00%」であったため、アクリレート繊維の組成表示の適正化を図りました。
消費者庁の告示予定では、「2025年12月31日までの間に繊維製品の品質に関する表示が行われるものについては、なお従前の例によることができる。」となっており、1年間の猶予があります。