2022年6月25日(土)、26日(日)にオンラインで開催された一般社団法人日本繊維製品消費科学会 2022年 年次大会にて、当センター大阪事業所研究室 吉田 裕司が「若手優秀発表賞」を拝受いたしました。
当該賞は、口頭発表若手研究発表部門において、着眼点・構成・展開力が優れているとともに、発表及び質疑に対するプレゼンテーション力に秀でた者に与えられます。受賞した発表内容は、次の通りです。
【受賞題目】
可視光照射による繊維製品の変退色挙動
【研究概要】
紫外線を含まないLED照明による繊維製品の変退色は、起きづらいと言われてきた。しかし、LED照明を導入したアパレル店舗において、繊維製品が変退色した事例があった。そこで本研究では、紫外線を含まない可視光線による繊維製品の変退色挙動を調べた。
天然染料で染色した5色の綿織物を試料とし、可視光領域を分光・照射可能な多波長照射分光器を用いて、試料に光照射した。次に、目視判定および分光反射率により、試料の照射面を評価した。結果、紫外線を含まない可視光線のみでも、試料に変退色が認められた。さらに短波長側の光によって変退色しやすいことや、染料の種類によって変退色の挙動が異なることが分かった。
今後は、照射時間の検討や、より多くの試料を用いて研究を進める予定である。
当センターは、今後も業界の発展に貢献できるような研究を続けてまいります。