防蚊性試験

概要

 防蚊性繊維製品が開発され、感染症を予防する有望な対策の一つとして期待されていますが、それを評価する公定法はなく、吸血源として人や動物を用いる試験が主流でした。そこで当センターは産学連携にて、吸血源に生物を用いない画期的な装置や試験方法を開発しました。この方法は、「JIS L1950-1生地の防蚊性試験方法 - 第1部:誘引吸血装置法」に採択されました。

  

 また、JIS L1950-1をベースとして、国際規格ISO化の動きが進んでいます。JIS L 1950では、防蚊性繊維製品の機能・用途に応じて2つの試験方法が規定されています。いずれの試験方法も、試験蚊としてヒトスジシマカを使用します。

  


誘引吸血装置法 JIS L 1950-1
対象製品
  • 衣料品等
試験方法
 着用を模擬した血液入り餌容器を静置したケージ内に30頭の試験蚊を10分間放ち、その時の試験蚊の吸血数を測定します。以下の計算式により、吸血阻止指数(%)を算出します。
 

吸血率F=NF/N×100 (%)

  • 吸血阻止指数EF=100-F(%)
  •   NF:吸血数(個体数)
  •   N:放虫試験蚊総数(個体数)


         <装置概略図>

        <吸血数測定の様子>

補足
対象:蚊が忌避する成分を加工して人体に対する刺咬・吸血を防ぐ衣料品
強制接触法 JIS L 1950-2
対象製品
  • 蚊帳
  • 網戸
  • カーテン等
試験方法

 主に居住空間への侵入を防ぐアイテムに適用します。筒状にした試験片と10頭の試験蚊を小さなチューブに入れて接触させて60分後のノックダウン数を測定し、さらに試験片を取り除いて24時間後の死虫数を測定します。以下の計算式により、ノックダウン率と死亡率を算出します。

  

ノックダウン率D=ND/N×100 (%)

  • 死亡率M=NM/N×100 (%)
  •   ND:接触60分後のノックダウン虫数(個体数)
  •   NM:接触24時間後の死虫数(個体数)
  •   N:投入試験蚊数(個体数)

<装置概略図>   

<試験中の様子(防蚊加工網戸)>

<試験中の様子(無加工ろ紙)>

補足
対象:蚊を行動不能にさせる成分を加工して居住空間への侵入を防ぐ蚊帳・網戸