汗じみの見えにくさ試験

概要
 汗ばむ季節に気になる、シャツの脇や背中の汗じみ。近年は、汗を吸った時に衣服の表側から汗じみが目立ちにくい加工を施した素材が開発されています。
 当センターでは、そのような素材の評価方法として「汗じみの見えにくさ試験」を実施しています。
試験方法

①ガラス板上に水を1滴載せます。

②裏面が水滴に接するように、①の上に調湿した試験片を載せます。
③水が試験片に染み込んだら、試験片表面の湿潤部分について、以下のどちらかの方法で評価します。

・グレースケールを用いた、目視による変退色の級数判定

・測色機による乾湿部の色差の測定

汗を模した水滴を垂らしたガラス板

ガラス板に試験片を載せた様子 試験片に水がしみ込んだ様子
     
試験結果例
目視判定の場合 「4 級」
測色機による測定の場合 「⊿ E*ab = 1.57」
試験結果の見方
目視判定の場合・・・級数の数値が大きいほど「汗じみが見えにくい」ことを表します。
測色機による測定の場合・・・色差(⊿ E*ab)の数値が小さいほど「汗じみが見えにくい」ことを表します。
 従来生地や未加工生地(対照品)の測定を同時に行うと、より評価しやすくなります。
補足

汗じみを見えにくくする加工方法
たとえば、以下のように生地の表裏に異なる加工を施し、生地表面に汗が浮き上がりにくくする方法があります。

・表面→はっ水加工

・裏面(肌に接する面)→吸収した汗を拡散させる加工

その他にも、様々な加工方法が開発されています。