短鎖塩素化パラフィン類(SCCPs)の定量試験

概要

 短鎖塩素化パラフィン類(SCCPs)の含有量を調べる試験です。


目的

 短鎖塩素化パラフィン類(SCCPs)は、難燃剤、プラスチックの可塑剤※1、皮革加工時の加脂剤などとして使われることがあります。難分解性、生物蓄積性が問題視されており、POPs条約※2などで使用が制限されています。

※1 樹脂に柔軟性を持たせるための添加剤

※2 POPs条約・・・残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約

   (POPs:Persistent Organic Pollutants・・・残留性有機汚染物質)


試験対象品
  • 合成皮革
  • 人工皮革
  • 天然皮革
  • ラバープリント品
  • 樹脂製品
試験方法
ISO 18219
試験方法
 図に示すように試料を有機溶媒で抽出し、ガスクロマトグラフ−質量分析計(GC/MS)により、その成分を測定(定量)します。
ガスクロマトグラフ-質量分析計(GC/MS)
補足

SCCPsとは?

 「短鎖塩素化パラフィン」の英名「short chain chlorinated paraffins」の略です。アルカンに塩素が結合した有機塩素化合物を総称して「塩素化パラフィン」と呼びますが、中でも炭素数10から13のものを「短鎖塩素化パラフィン」と言います。「短鎖塩素化パラフィン(C10-C13)」などと表記する場合もあります。

 

sccp
短鎖塩素化パラフィンの一例