REACH規則:ペルフルオロオクタン酸(PFOA)規制案

2016.12.12
法律

    EU法規制情報

    REACH規則:ペルフルオロオクタン酸(PFOA)規制案


    2016年10月6日、REACH規則の制限対象物質リスト(付属書 XVII)にペルフルオロオクタン酸(PFOA)とその塩およびPFOA関連物質の使用制限を追加する規制案が、欧州連合より世界貿易機関(WTO)に提出されました。


    WTOの発表によれば、規制案は2017年の上半期中に発議されます。立案内容が採択され規制が発効となれば、業界は発効日より3年間の移行期間中に規制に適合することが求められます。


    規制案の内容は、以下の通りです。

    化学物質 範囲・用途 付属書 XVIIに規定される使用制限

    PFOA(CAS 335-67-1)
    とその塩およびPFOA関連物質

    (perfluorooctanoic acid,its salts and PFOA-related substances)

    ・化学物質として製造または上市する 禁止
    ・他の化学物質の構成要素として使用または上市する
    ・混合物に使用、またはそれを上市する
    ・成形品の中もしくは成形品の一部の中に使用、またはそれを上市する

    PFOAとその塩:
    濃度25 ppb未満でなければならない

    PFOA関連物質:
    濃度1000 ppb未満でなければならない

    優れた界面活性を有するPFOAとその塩およびPFOA関連物質は、フライパンのこびりつき防止フッ素コーティングに用いられたり、繊維製品の分野では、とくに撥水機能や防汚機能を衣類に付与する目的で使用されます。しかしながら、一方で極めて自然環境に分解しにくく生物蓄積性も高い物質であることから、環境汚染や健康被害の要因として懸念されており、世界的に規制の動きが高まっています。

お問い合わせはこちら
東京事業所 グローバルコミュニケーション戦略室
TEL 03-5759-4120