カケンテストセンターは、日本化学繊維協会(化繊協会)の認定試験機関として、
「ポリプロピレン繊維の酸化発熱試験方法(加速法)(化繊協会法)」による酸化
発熱試験を実施しています。
ポリプロピレン(PP)繊維は、カーペット、不織布、詰わた、資材用など、非衣料分野を中心に展開されてきましたが、軽量性、保温性、速乾性などに優れていることから、衣料用途、寝装用途での展開が進んでいます。
PP 繊維は、品質安定のために「酸化防止剤」を配合しますが、漂白剤やドライクリーニング溶剤の繰り返し使用により、「酸化防止剤」が劣化・損傷する恐れがあります。この状態で乾燥機などにより加熱が継続されると、繊維成分の酸化が進み、発熱する場合があります。この現象を、酸化発熱現象と言います。
特に、PP 繊維とセルロース系繊維(綿、レーヨンなど)の混用品は、酸化発熱を原因とする火災事故が過去に何件かあったため、化繊協会は従来「衣料用途・寝装用途では製造しないこと」と自主規制をしていましたが、2012 年12 月27 日の「ポリプロピレン繊維の取り扱いについて」の改訂で、「酸化発熱現象が確認されない、安全性が確保されたポリプロピレン繊維」は製造禁止の適用除外となり、製造が可能とする内容に見直しをされました。
化繊協会での自主規制においては、PP 繊維を衣料用途・寝装用途に使用する場合、PP 繊維供給会社は、定試験機関において、化繊協会法に従って、水洗い洗濯およびドライクリーニング処理後、酸化発熱試験を実施し、酸化発熱現象が起こらないことを確認しなければならないとされています。
詳細は、化繊協会の「ポリプロピレン繊維の取り扱いについて」および「ポリプロピレン繊維の酸化発熱試験方法(加速法)」をご確認ください。( 参考:http://www.jcfa.gr.jp/about/pp/)
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