玩具や雑貨品に対する物理的安全性試験(ISO 8124-1)
概要
ISO 8124-1(Safety of toys Part1: Safety aspects related to mechanical and physical properties[玩具の安全性 第1部:機械的及び物理的特性に関する安全面])は、14才未満の子供用おもちゃの安全性に関する国際的な規格です。14歳未満の子供が安全に遊べるよう、様々な試験方法が定められています。例えば、子供が誤飲する大きさや形状を確認する試験方法、子供が怪我をする危険性がないかを確認する試験方法などがあります。
ISO 8124-1は対象の玩具だけでなく、雑貨品全般の安全確認にも利用されています。例えば、文具や収納ケース、キーホルダー、アクセサリーなど、子供に限らず使用者が触れる可能性がある製品です。触診などの官能的な判定ではなく、試験により製品の安全性を確認することができます。
シャープエッジ
概要
製品に鋭利な縁部分がある場合、その縁部で手を切るなどの怪我をする恐れがないかを確認する試験です。
試験方法
- 皮膚に見立てた試験用テープを試験機の軸に一周巻きつけます。
- 製品の縁部を6Nの力でテープに接触させた状態にします。
- 試験機の軸を規定の速さで1回転させます。
- 試験機の軸からテープをはがし、テープが縁部で切断された長さと、試験中に縁部と接触したテープの長さを測定し、切断率を算出します。


試験結果の見方
ISO 8124-1では、切断率50%を超える場合は、潜在的に危険で鋭利な縁部であるとされています。
シャープポイント
概要
製品に尖った部分がある場合、その尖った先端で肌などを怪我する恐れがないかを確認する試験です。
試験方法
- 製品の尖った部分をシャープポイントテスターのゲージスロットに差し込みます。
- 尖った部分を押し込み、4.5Nの荷重を掛け続けます。
- ゲージスロットの内部に0.5mm以上食い込むと、赤色のインジケーターランプが点灯します。
 |
シャープポイントテスタ― |
ゲージスロット |
試験のイメージ |
試験結果の見方
ISO 8124-1では、ゲージスロットに0.5mm以上食い込み(インジケーターランプ点灯状態)、且つ4.5Nの荷重を受けている間に元の形状を維持している場合は、潜在的に危険で鋭利な先端であるとされています。
スモールパーツ
概要
製品本体もしくは、製品から取り外しできる小さな部品等が、誤って口に入れてしまった際に誤飲してしまう危険性を確認する試験です。
試験方法
- スモールパーツシリンダーに製品や小部品を入れます。
- この時、製品や小部品は圧縮せず、縦、横、斜めなど任意の方向に入れます。
- スモールパーツシリンダ―内に製品や小部品が、完全に収まらないかどうかを確認します。

試験結果の見方
ISO 8124-1では、スモールパーツシリンダー内に完全に収まった場合、誤飲の恐れがあるとされています。
お問い合わせ
大阪事業所 本所 キャラクターグッズラボ
TEL:06-6441-6756