スライドファスナの試験(JIS S 3015)

概要
 スライドファスナの評価については、JIS S 3015 にて規程される性能試験が一般的です。JIS S 3015では、染色堅ろう度や強度試験等についてその試験方法と基準値が規程されており、当センターでも試験を実施しております。
試験方法
スライドファスナの代表的な強度試験は、以下の通りです。
【チェーン横引強度試験】

 閉じた状態のファスナを横に引っ張り、ファスナが破損した際の最大強度を測定する。

〔試験に必要な資材の量〕
 チェーン30cm以上。
【上止部縦引強度試験】

 引張試験機でスライダとチェーンを引っ張り、上端部(上止部)から破損(抜けや外れ)が生じた際の最大強度を測定する。

〔試験に必要な資材の量〕
 スライダ付きチェーン15cm以上3本。
【下止部引裂強度試験】

 分解不可能なファスナの下端部(下止部)を裂くようにチェーンを引っ張り、破損した際の最大強度を測定する。

〔試験に必要な資材の量〕
 スライダ付きチェーン30cm以上。
【開部横引強度試験】

 分解可能なファスナの下端にある開部を閉じた状態で横に引っ張り、破損した際の最大強度を測定する。

〔試験に必要な資材の量〕
 チェーン15cm以上3本。
【開具箱縦引強度試験】

 分解可能なファスナの末端にある開具箱を引っ張り、破損した際の最大強度を測定する。写真の赤丸部分が「開具箱」。

〔試験に必要な資材の量〕
 チェーン3本。
【スライダ総合強度試験】

 スライダの引き手をスライダ本体より垂直に引っ張り、スライダが破損した際の最大強度を測定する。写真は取り付けジグに針金を使用した例。

〔試験に必要な資材の量〕
 スライダ3個。
【スライダ引手ねじり強度試験】

 スライダの引き手をスライダ本体より垂直にした状態でねじった際の最大強度を測定する。

〔試験に必要な資材の量〕
 スライダ3個。
【スライダロック強度試験】

 ロック機能付きスライダのロックが外れスライダが動き出す際の最大強度を測定する。

〔試験に必要な資材の量〕
 スライダ付きチェーン15cm以上3本。
【往復開閉耐久試験】

 往復開閉試験機にて規程回数(500回)、ファスナの開閉を行い、異常の有無を調べる。

〔試験に必要な資材の量〕
 スライダ付きチェーン30cm以上1本。
【しゅう動抵抗試験】

 スライダを動かす際の抵抗力を測定する。

〔試験に必要な資材の量〕
 スライダ付きチェーン20cm以上3本。