塩素化ベンゼン・塩素化トルエン(COC)およびヘキサクロロベンゼン(HCB)の定量試験

概要

 有機塩素化キャリア(COC:Chlorinated Organic Carriers)である塩素化ベンゼン(クロロベンゼン)や塩素化トルエン(クロロトルエン)の含有量を調べる試験です。また、残留性有機汚染物質(POPs:Persistent Organic Pollutants)であるヘキサクロロベンゼン(HCB)についても、塩素化ベンゼンの1種として定量することができます。


 塩素化ベンゼンと塩素化トルエンは、合成繊維の染色工程(特に染料のキャリアー剤として)で使用されることがあります。その他、染料、助剤、農薬、殺虫剤などからも検出されることがあります。

 ヘキサクロロベンゼンは、農薬、ゴムの素練促進剤、衣類の防炎加工剤、ポリ塩化ビニールの可塑剤等として使用されています。


目的

 塩素化ベンゼン、塩素化トルエン、ヘキサクロロベンゼンは、塩素化芳香族炭化水素のグループで、生物蓄積性などの毒性があり、発がん性があると言われています。そのため、世界中の市場において法律で規制されているいる物質です。


試験対象品
  • 合成繊維(COC)
  • 樹脂製品(COC)
  • 天然繊維(COC、HCB)
試験方法
 試料からCOC/HCBを有機溶剤で抽出し、ガスクロマトグラフ-質量分析計(GC/MS)により定量します。