ビスフェノール類(BPA/BPS)の定量試験

概要

 4,4'-イソプロピリデンジフェノール(ビスフェノール A(略号:BPA))等のビスフェノール類の含有量を調べる試験です。

 ビスフェノールS、ビスフェノールB、ビスフェノールF、ビスフェノールAFについても同様に定量可能です。


目的

 ビスフェノール A(BPA)はエポキシ樹脂やポリカーボネートの原材料、難燃剤、塩化ビニルの製造時に使用されることがあります。発がん性や生殖毒性や急性毒性などの有害性が懸念されており、日本ではポリカーボネート製の器具及び容器包装について食品衛生法で規制されています。欧州ではREACH規則において感熱紙への使用が制限されています。また高懸念物質(SVHC)としてCLS(候補物質リスト)にも掲載されています。米国においてはカリフォルニア州法 Proposition 65 において規制されています。

 また、BPAの代替として4,4'-スルホニルジフェノール(ビスフェノールS(略号:BPS))がよく使われていますが、このBPSにもBPA同様の有害性が疑われており、REACH規則において2023年1月17日に高懸念物質(SVHC)としてCLS(候補物質リスト)に掲載されました。


試験対象品
  • 合成繊維
  • 天然皮革
  • 樹脂製品
試験方法
 試料からビスフェノール類を有機溶剤で抽出し、高速液体クロマトグラフ-質量分析計(LC/ MS)により定量します。