防藻性試験(JIS R 1712)

概要
 建築物の屋根や外壁が、緑色~暗紫色に変化している現象が見られます。この汚れの多くは、藻類の付着・繁殖が原因であり美観を損なう要因にもなっています。
 近年、光触媒防藻性の機能性材料と併せて、その評価試験方法としてISO 19635 (Fine ceramics (advanced ceramics, advanced technical ceramics)—Test method for antialgal activity of semiconducting photocatalytic materials) が開発され、この度同試験法を準拠したJIS規格(JIS R 1712)が2022年3月22日に制定されました。
 

試験対象品
  • 外壁材
  • テント
  • 水槽ガラス
  • フィルム
  • ガードレール
試験方法
JIS R 1712
概要

試験藻類:クロレラ(Chlorella vulgaris

試験対象:屋外構造物に用いる面状の光触媒材料(紫外線照射による)
 

試験方法

1.試験藻液の準備
試験藻類を、光照射下で培養する。(約2~3週間)
藻類懸濁液をOD530=10±0.1または、濃度約108(細胞/mL)に調整し試験液とする。

 

2.試験片の準備
試験片の大きさは、50mm×50mm(厚さ10mm以内)の平板状とする。
試験片表面に試験藻類液を0.1mL接種する。

 

3.試験片の光照射および暗所保管
光照射:紫外線1.0 mW/cm2、最大24時間
暗 所:光を遮断した状態で同一時間

 

4.試験液の洗い出し

試験片に洗い出し液(リン酸緩衝液) 5 mLを加え、試験片表面を歯ブラシで軽く拭き、洗い出し液中に藻類を集める。

 

5.吸光度の測定
試験片から洗い出した液について、藻類のクロロフィルに由来する吸光度を測定し、生存している藻類細胞を定量する。



<結果の算出>
下記2つの指標を算出し、光触媒防藻性能を評価する。

R:光触媒防藻活性値(%)
  Rs=(1-Wp,l,mean/Wn,l,mean)×100
𝑊p,l,mean: 光触媒防藻加工試験片の所定時間光照射後における3個の試験片のWpeakの平均値
𝑊n,l,mean: 無加工試験片の所定時間光照射後における3個の試験片のWpeakの平均値

ΔR:光照射による光触媒防藻活性値(%)
  ΔR = (1-Wp,l,mean/Wp,d,mean) ×100
𝑊p,l,mean: 光触媒防藻加工試験片の所定時間光照射後における3個の試験片のWpeakの平均値
𝑊p,d,mean: 光触媒防藻加工試験片の所定時間暗所保管後における3個の試験片のWpeakの平均値


 
補足
試験に必要な試料サイズ
大きさ:50mm×50mm(厚さ10mm以内)
形  状:平板
枚  数:加工品9枚、無加工品9枚(※)
※同じ基材の無加工品で試験をおこなうことが望ましいですが、ご準備できない場合は、ガラス板との比較となります。