当センターでは接触角測定装置を導入し、レインウェア、傘生地、プラスチック、金属、ガラス表面等の濡れ性や、はっ水剤の評価が可能です。
従来、水や油をはじく評価として「はっ水性」「はつ油性」がありますが、この評価は目視による方法を取っていました。しかし、接触角測定装置では角度として数値化が可能です。
液滴が固体に付着した時、液滴が球体状となると濡れにくい、液滴がベタッと広がると濡れやすいことが分かります。
これらの濡れ方は、付着した液体と固体表面の表面張力、およびその液体・固体間の界面張力の値に依存し、落とした液滴と固体表面との間で形成される角度は「接触角」と呼ばれています。その「接触角」を目視ではなく数値化することで、差別化することが出来ます。
接触角は濡れにくさ、汚れにくさなど、固体の表面状態の指標として、様々な研究部分野、生産管理の現場などで測定が行われています。
サンプルに液滴を滴下して測定します。
サンプル面の液滴に光を当て、反対側のカメラから液滴の画像を捉え、ソフトウェアにて解析し接触角を算出します。
接触角の演算方法はいくつかの種類がありますが、サンプルに応じて使い分けています。
【はっ水スプレー剤の評価の場合】
試験項目 | 試験結果 | 試験方法 | |
---|---|---|---|
滴下時の接触角(°) | 原布(塗布無し) | 114 |
JIS L 0803 8-1号ポリエステル布に (依頼者の指定方法による)
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フッ素系A | 139 | ||
フッ素系B | 134 | ||
フッ素系C | 137 | ||
フッ素系D | 126 | ||
シリコーン系E | 131 | ||
シリコーン系F | 133 |
接触角が大きいほどはじいていることを表します。
試験結果をグラフ化し、実際の写真も併せてご覧ください。
原布 |
フッ素系A |
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フッ素系B | フッ素系C | |
シリコーン系D | シリコーン系E | |
シリコーン系F |
【ウォータープルーフアイライナーの評価の場合】
試験項目 | 試験結果 | 試験方法 | |
---|---|---|---|
滴下時の接触角(°) | アイライナーA | 127 |
はっ水性のないヌメ革(タンニンなめしした革)に (依頼者の指定方法による)
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アイライナーB | 118 | ||
アイライナーC | 97 | ||
アイライナーD | 96 | ||
アイライナーE | 94 |
接触角が大きいほどはじいていることを表します。
試験結果をグラフ化し、実際の写真も併せてご覧ください。
アイライナーA | アイライナーB | |
アイライナーC | アイライナーD | |
アイライナーE | ||