トップメッセージ

 


 一般財団法人カケンテストセンターは1948年に設立され、2018年に設立70周年を迎えました。
 この間、幾多の試練に遭遇してこれを乗り越え今日を迎えられたのは、先人を含め職員の「先見性」と「叡智」と「努力」の賜ですが、それも、関わりのある皆様方からの温かい「ご助言」と「ご支援」あってのことと深く感謝申し上げます。


 
理事長
理事長:長尾 梅太郎

   

社会への貢献

 私たちは、法律に基づく化学繊維の輸出検査機関として設立されましたが、その後1970年には広く繊維製品等について品質保証を求める社会のニーズに応え、「試験業務の拡大」及び「海外進出」の方針を確立し、これに沿って強力に事業転換を推進いたしました。1988年以降は、日本企業の海外への生産拠点シフトの動きに対応し、逐次、アジア地域に試験・検査の拠点を展開してまいりました。
2048年の設立100周年に向け、国内同様に世界中どの地域でも共通する、「公正」で「信頼性」のある試験・検査の結果の提供という社会の要請に真摯に応え、これにきめ細かく対応してまいります。更に、現在世界が直面する社会・環境課題の解決、更には「持続可能」な社会の実現に向け、その一翼を担いたいと考えます。


 

社会のニーズに応える試験・検査事業及び研究調査事業・標準化活動・普及啓発活動の展開

 私たちは、主として繊維製品、雑貨、各種資材などの品質試験・検査と証明を行っております。
 第一に、グローバルに試験・検査の拠点を展開する日本を代表する「第三者試験・検査機関」として、公正で信頼性のある試験・検査結果の提供を通じ、社会の「安全」・「安心」・「快適」を支えてまいります。これこそが、私たちにとってもっとも基礎的な「使命」であり、私たちが果たすべきもっとも重要な「社会への貢献」と考えます。
 第二に、繊維製品等の使用者及び供給者のニーズに応える新たな試験方法・評価方法等を開発するため、「研究調査」事業を推進してまいります。
 第三に、広く社会のニーズに応える「標準化」活動に参加協力してまいります。私たちは、現在、約100の標準化等を検討するための枠組みに参加しております。これまでに吸湿発熱、速乾など私たちが開発した試験方法を「ISO(国際標準化機構)」及び「JIS(日本産業規格)」で規格化しましたが、今後も、このような標準化活動を推進いたします。
 更に、ケアラベル(洗濯等に係る繊維製品取扱い記号)はISO及びJISで規格化され、社会に定着し広範に便利に活用されておりますが、私たちは、日本におけるその唯一の商標権者として、その普及と適正使用を推進いたします。 
 第四に、国内外で、繊維製品等に係る品質管理に関する普及啓発活動を推進してまいります。特に家庭用品品質表示法など繊維製品等の使用者と供給者に関連する法令等の見直しが行われる際には、その周知を図ります。

 

CSRとサステナビリティへの貢献
 

 国内外を問わず、いま社会は、急速に進化する技術や深刻化する環境汚染などにより大きく変容する時代を迎えています。私たちは、これからも公正で信頼性のある試験・検査の結果の提供という私たちの使命を果たすため、これまで以上に社会や環境の変化に常に目を配り、これに真摯に取り組みます。
 私たちは、現在も、特定芳香族アミン、重金属、ホルムアルデヒドなど人々の安全や健康、環境を守るための試験を実施しております。また私たちは、他の機関にない固有の取組みとして、防護服の「防護性」や繊維製品の「防蚊性」を確認する試験機や試験方法を開発し、これら試験も実施しております。
 特に化学分野は、科学的知見の蓄積とともに安全性確保のニーズが増大していくと考えられますので、この分野での取組みを強化してまいります。その一環として2019年11月には、有害化学物質の排出ゼロを目指してオランダに設立され、多数のグローバルに活動する繊維・靴関連の企業が参加する国際的機関「ZDHC(Zero Discharge of Hazardous Chemicals)」に加盟いたしました。また、2020年1月には、神戸六甲アイランド地区に「環境化学分析ラボ」を開設いたしました。更に最近、「マイクロプラスチック」による環境汚染が国際的にクローズアップされております。
 私たちは、この問題への対応として、繊維製品から排出される繊維屑の試験方法の開発を推進しており、またその国際標準化活動も行ってまいります。
 このような私たちの取組みは、国際社会が目指す「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成にも貢献するものと考えます。
 勿論、このような活動を持続的に行っていくためには、「強靭な経営基盤」を構築し、また「コンプライアンス」及び「リスク管理」を徹底することが欠かせません。そして、職員一人ひとりが誇りを持って事業に取り組むことにより、私たちの創造する社会的価値の更なる拡大を目指します。

※SDGs(エスディージーズ)とは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで日本を含む193の加盟国の合意の下、採択された「私たちの世界を転換する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された2016年から2030年を期限に達成を目指す国際目標です。