維製品取扱い記号の使用を許諾する権限を有する日本における唯一の機関に。

カケンはフランスのGINETEX(フランス・パリに拠点を置く、繊維製品取扱い記号の開発・普及機関)と繊維製品取扱い記号に関する知的財産使用契約を締結しました。

繊維製品取扱い記号に係る商標の使用許諾について

概要

一般財団法人カケンテストセンター(以下「本財団」という。)は、2016年3月16日に、GINETEX及びCOFREETと「GINETEX及びCOFREETのWIPO登録商標である繊維製品取扱い記号に関する知的財産使用許諾契約」を締結した。
これを受けて本財団は、同年6月3日の理事会で「繊維製品の取扱いに関する表示記号に係る知的財産使用許諾規則」を定めた。これによりこの業務の運営方法が定まったので、本財団は、これに基づき日本企業に対する繊維製品取扱い記号の使用の許諾の業務を開始した。本財団による使用許諾は、海外における使用を対象として行う。海外において繊維製品取扱い記号を使用する日本企業にとって、従来から海外で何らかの方法により使用許諾を取得する必要があったが、本財団による使用許諾の業務の開始により、今後は日本国内でこれを取得する途が開かれたこととなる。

繊維製品取扱い記号に係る知的財産権について

  • WIPO国際登録番号 849319
    WIPO国際登録番号 849319
  • WIPO国際登録番号 1009836
    WIPO国際登録番号 1009836

GINETEX及びCOFREETは、繊維製品取扱い記号について規定する国際規格であるISO3758で用いられている次の基本記号について知的財産権を有している。両者は、単独又は連名で、各国商標当局又はWIPO(世界知的所有権機関)で商標の出願・登録又は国際登録を行っている。その対象国は、ヨーロッパからアジアその他の地域に拡大している。その数は逐年増加しており、現在、世界40か国余である。現時点で商標権が成立している国・地域は、フランス、イタリア、スイス、デンマーク等ヨーロッパ諸国が中心であるが、アジアではインドで成立している。
GINETEXは、ISO(国際標準化機関)がこの図柄を国際規格に採用することに同意するとともに、その各国メンバーに対し、繊維製品取扱い記号の使用を許諾する権限を付与し、またそれを普及し、及びそれが適正に使用されるよう活動することを求めている。GINETEX及びCOFREETが繊維製品取扱い記号につき知的財産権を有することについては、これを国際規格に採用したISOも認めている。

繊維製品取扱い記号に係る本財団の取組み

内外において繊維製品の取扱い方法を示すために、繊維製品に付すラベル、その包装、説明書類等にこの繊維製品取扱い記号が使用される。本財団は、長年、情報提供のためのセミナーの開催、記載方法の助言、記載内容の信頼性を確認するための試験の実施等を通じ繊維製品取扱い記号の普及に深く関わってきた。この度、このような知識及び経験を踏まえ、昨年来行ってきたGINETEX及び国内関係機関との協議を経て、本財団は、GINETEXのメンバーとなり、GINETEX及びCOFREETと知的財産使用許諾契約を締結した。
各国で一者のみ認められるGINETEXのメンバーとなった本財団は、この契約締結により、このような繊維製品取扱い記号の使用を日本企業に許諾する権限を有する、日本における唯一の者となった。

繊維製品取扱い記号の使用と知的財産権との関係

繊維製品取扱い記号を使用する者はその使用に際しGINETEX及びCOFREETの知的財産権について考慮する必要があるが、これには次の二つの側面がある。

先ず、日本企業が日本国内のみで使用する場合は、日本で商標権が成立していないので、使用許諾を得ることも使用料を支払うことも必要ない。GINETEXはかねてから日本では商標出願する意思がない旨表明していたが、本財団は、今般の契約締結に係る交渉の中で、これについて改めてGINETEXから確約を得た。
日本国内において繊維製品取扱い記号を使用する際には、これを適正に使用しなければならないが、本財団は、使用者の求めに応じ、JIS及びISO規格は勿論、その基礎となったGINETEXから得た情報も踏まえ、その使用方法について説明、助言等を行うことができる。

(注) このように自国内使用について使用料の支払いを不要とする取扱いをしている国としては、日本の他に  英国等がある。

一方、日本企業が海外で使用する場合は、GINETEX及びCOFREETの知的財産権を踏まえた対応を考慮する必要がある。2014年10月のJIS L0001の発行により、繊維製品取扱い記号はISO3758:2012に整合化し、繊維製品取扱い記号は内外統一されたが、海外においてこれを使用する日本企業は、それ以前から、GINETEX及びCOFREETの知的財産権を踏まえGINETEXの各国メンバー等から商標の使用許諾を取得する必要があった。これまでは、日本国内にその使用を許諾する権限を有するGINETEXメンバーが存在せず、このような事業活動を行う日本企業が日本国内で使用許諾を取得しようとしてもこれに応じる者が存在しなかった。本財団のGINETEX及びCOFREETとの契約締結は、将に、本財団がGINETEXメンバーとなることにより、日本国内において使用許諾する体制を提供するものである。勿論、使用許諾に際しては、本財団は、GINETEXから得た情報も踏まえその使用方法について情報提供することとなる。

使用許諾のスキーム

  1. ISO3758に規定する繊維製品取扱い記号についてGINETEX又はCOFREETの商標権が成立している国・地域において、
  2. 繊維製品取扱い記号を付した商品等を、
  3. 自己の名称やブランドの下で販売等する日本企業は、本財団に対し、商標の使用を許諾するよう申し込むことができる。

商標の使用許諾の申込みは申込者の自主的な判断によるが、本財団は申込者からの問合せに対し真摯に相談に応じることとなる。本財団が使用許諾する際には、本財団と申込者との間で「繊維製品の取扱いに関する表示記号に係る商標使用契約」を締結することとなる。契約締結により年間使用料の支払いが必要となるが、本財団から使用許諾を取得することにより、申込者は、GINETEX及びCOFREETの知的財産権の侵害の問題が発生することを気にかけることなく、世界中で繊維製品に係る事業活動を展開できることとなる。
「商標権が成立している国・地域」は、その成立状況に応じWIPOの情報等を踏まえ本財団が明らかにするが、2017年3月末現在では、フランス、イタリア、スイス、デンマーク、インド、マダガスカル等16か国となっている。契約には、個別申込者との契約の他、繊維製品の年間海外販売額が小さい企業についての経済団体を通じた一括契約も用意されている。

終わりに

内外で繊維製品を取り扱う事業を展開する事業者の方々にとって、繊維製品取扱い記号の使用は不可欠となっている。本財団は、今般の使用許諾の業務がこのような方々の選択肢を広げ、その事業活動の展開を支援することとなることを期待している。

参考

【参考1】 繊維製品取扱い記号に係るJIS L0001及び家庭用品品質表示法の一部改正告示について 繊維製品繊維製品取扱い記号(ケアラベル)について規定するJIS(日本工業規格(現日本産業規格))は、2014年10月20日にJIS L0001「繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法」が発行され、ISO3758:2012「Textiles-Care labelling code using symbols」に整合化した。JIS L0001は41の表示記号を定めるが、これは5つの基本記号をベースとしている。
そして2015年3月31日に家庭用品品質表示法に基づく「繊維製品品質表示規程」の一部改正が告示され、2016年12月1日以降、日本国内においては、繊維製品取扱い記号はJIS L0001に定められたものを使用することとなった。

【参考2】 繊維製品取扱い記号の国際規格ISO 3758:2012の Introduction(抜粋) 「This code of graphic symbols was established, based on the GINETEX care labelling system, for use in the permanent making of textile articles with information on their care in use as an International Standard in 1991. In certain countries GINETEX has the intellectual property right of the 5 main symbols specified in this International Standard.」
(参考訳)
この図形記号の基準は、GINETEXのケアラベル表示体系に基づき、繊維製品の取扱いに関する情報を当該製品に表示する目的で1991年に国際規格として定められた。GINETEXは、特定の国で、この国際規格で特定されている5つの基本記号について知的財産権を有している。
(注)同旨がISO3758:2012のAnnex B及びJIS L0001の附属書Bにも記載されている。

【参考3】 GINETEX及びCOFREETについて GINETEXは、「繊維取扱い表示ラベルに関する国際協会」で、フランスのパリに所在するフランス法に基づき設立されたNPOである。1975年に「繊維取扱い表示ラベルに関する国際シンポジウム」(1963年に設立。)から事業を引き継ぎ、言語に依存しない表示マーク体系の開発に従事している。GINETEXは各国毎に1者のみメンバーを認めているが、COFREETはフランス法に基づき設立されたフランスのGINETEXのメンバーである。

繊維製品の取扱いに関する表示記号に係る
知的財産使用許諾に係るQ&A
1
GINETEX,COFREETは、どのような団体か?
1

GINETEX: 繊維取扱表示ラベルに関する国際協会(NPO)。本部はフランス・パリ。
1975年に「繊維取扱表示ラベルに関する国際シンポジウム」(1963設立)から事業を引き継ぎ、言語に依存しない表示マーク体系の開発に従事しています。

COFREET: GINETEXは各国毎に1者のみメンバーを認めますが、COFREETはフランスのメンバーです。

2
商標登録は、どの団体が行っているのか?
2

JIS L0001及びISO3758に規定する表示記号は41種類と多いが、そこで用いられる基本記号5種類については、GINETEXが知的財産権を主張しています。すなわち、GINETEX及びそのフランスのメンバーであるCOFREETは、基本記号の組合せに独自性があるとしてGINETEX単独又は両者の名義で多くの国において商標の出願・登録又は国際商標登録を行っています。

3
ISOは、「表示記号に関し、GINETEX及びCOFREETの所有権を認める。」とパンフレットに記載されているがISO規格に具体的な記述はあるのか?
3

国際規格ISO 3758:2012の Introductionに記載されています。また、同旨がISO3758:2012のAnnex B及びJIS L0001の附属書Bにも記載されています。
本ホームページのご案内文章「繊維製品取扱い記号に係る商標の使用許諾について」内の「(参考2)繊維製品取扱い記号の国際規格ISO 3758:2012のIntroduction(抜粋)」を参照下さい。

4
ISOは、「表示記号に関し、GINETEX及びCOFREETの所有権を認める。」とパンフレットに記載されているがISO規格に具体的な記述はあるのか?
4

国際規格ISO 3758:2012の Introductionに記載されています。また、同旨がISO3758:2012のAnnex B及びJIS L0001の附属書Bにも記載されています。
本ホームページのご案内文章「繊維製品取扱い記号に係る商標の使用許諾について」内の「(参考2)繊維製品取扱い記号の国際規格ISO 3758:2012のIntroduction(抜粋)」を参照下さい。

5
繊維製品取扱い記号の使用に際し、GINETEX及びCOFREETの知的財産権についてどの様に考慮すべきか?
5

日本国内のみにおける使用については、日本で商標権が成立していませんので、使用許諾を得ることも使用料を支払うことも必要ありません。

海外における使用については、GINETEX及びCOFREETの知的財産権を踏まえた対応をご考慮いただく必要があります。2014年10月のJIS L0001の制定により、繊維製品取扱い記号はISO3758:2012に整合化し、繊維製品取扱い記号は内外統一されましたが、海外においてこれを使用する日本企業は、それ以前から、GINETEX及びCOFREETの知的財産権を踏まえGINETEXの各国メンバーなどから商標の使用許諾を取得し、その使用料の支払いをご考慮いただく必要がありました。今回カケンがGINETEXのメンバーとなり、日本企業に使用許諾する権限を取得しましたので、今後は、カケンに御相談ください。

6
海外における使用についてどの様な対象者が、商標の使用を許諾するよう申し込めるのか?
6

繊維製品取扱い記号についてGINETEX又はCOFREETの商標権が成立している国又は地域としてカケンの理事長が別に定める国又は地域において*、 繊維製品取扱い記号を付した商品その他の物**を、 自己の氏名若しくは名称の下に、又は自己のブランドを付して販売し、又は提供***する者(日本企業・日本の個人事業者)です。

*「理事長が別に定める国又は地域」は、商標権の成立状況に応じ変更します。
**その他の物:カタログ、パンフレットや取扱説明書などの印刷物も対象です。
***販売し、又は提供:無償で提供する繊維製品や印刷物も対象です。

OEM(契約相手先ブランドで販売される商品の製造を請け負うこと)生産をしている者は商標使用の許諾申込みの対象者ではありません。許諾対象者は、繊維製品等の製造業者であって、生産委託先工場や小売店ではありません。勿論、小売業者又は他業種のメーカー等が自己の名称やブランドを付して繊維製品を販売等する場合は、許諾対象者となります。

7
商標権が成立している国・地域で販売する場合、必ず商標の使用を許諾するよう申し込まなければいけないか?
7

商標を使用する企業は自主的に判断できますが、カケンから商標の使用許諾を取得することにより、知的財産権侵害の問題が発生することを気にかけることなく世界中で事業活動を展開できることとなります。

8
商標の使用許諾を取得するにはどうすれば良いのか?
8

「繊維製品の取扱いに関する表示記号に係る知的財産使用許諾規則」をご理解いただき、カケンと「繊維製品の取扱いに関する表示記号に係る商標使用契約」を締結して頂きます。先ずは、カケンの問合せ先にご相談ください。 本規則は、申込みにつきまして具体的にご相談いただきました時点でお渡しいたします。

9
商標使用契約は、商標権が成立している国・地域で販売する対象ごとに契約しなければならないのか?
9

GINETEXスキームにおける商標使用許諾契約は、販売対象国毎に契約するのではなく、1つの契約を締結すると世界中で商標の使用ができることとなります。

10
海外数カ国で販売実績があるが、商標権が成立している国・地域での販売は、1か国のみである。この場合には、年間使用料を定めるための直近の事業年度での繊維製品年間海外販売額の報告は該当国1か国分の販売額のみでよいか?
10

報告は、日本を除く全世界における年間販売額です。商標権が成立している国・地域での年間販売額ではありません。これは、使用許諾は世界中で商標を使用できるようにするとの考え方に立っています。(Q9の回答A:をご参照ください。)

GINETEX及びCOFREETの商標権が成立している
国又は地域とGINETEXのメンバー国
  • GINETEX又はCOFREETの
    商標権が成立している国又は地域
  • GINETEXの
    メンバー国
  • 項番 国名・地域名 指定日
    1 ブルガリア /
    Bulgaria 
    2016年
    6月13日
    2 チェコ /
    Czech Republic
    3 エストニア /
    Estonia 
    4 フランス /
    France
    5 アイスランド /
    Iceland
    6 イタリア /
    Italy
    7 ラトビア /
    Latvia
    8 リトアニア /
    Lithuania
    9 ポーランド /
    Poland 
    10 スロバキア /
    Slovakia
    11 スイス /
    Switzerland
    12 デンマーク /
    Denmark
    2016年
    10月28日
    13 フィンランド /
    Finland
    14 ルーマニア /
    Romania
    15 インド /
    Inia
    16 マダガスカル /
    Madagascar
    2016年
    12月1日
    17 キプロス /
    Cyprus
    2017年
    9月11日
    18 モロッコ /
    Morocco
    19 ベトナム /
    Viet Nam 
    20 アフリカ知的財産機関* /
    OAPI
    2019年
    5月7日
    21 英国 /
    United Kingdom
    22 モナコ /
    Monaco 

    (注)上記は、商標権の成立状況に応じ見直される。

    *OAPI(Organisation Africaine de la Propriété Intellectuelleアフリカ知的財産機関)アフリカ知的財産機関加盟国(16か国)
    ペナン、ブルキナファソ、カメルーン、中央アフリカ共和国、チャド、コンゴ共和国、コートジボワール、赤道ギニア、ガボン、ギニア、ギニアビサウ、マリ、モーリタリア、ニジェール、セネガル、トーゴ
  • 項番 メンバー国
    1 Austria オーストリア
    2 Belgium ベルギー
    3 Brazil ブラジル
    4 Czech Republic チェコ
    5 Denmark デンマーク
    6 Finland フィンランド
    7 France フランス
    8 Germany ドイツ
    9 Greece ギリシャ
    10 Italy イタリア
    11 Japan 日本
    12 Lithuania リトアニア
    13 Netherlands オランダ
    14 Norway ノルウェー
    15 Portugal ポルトガル
    16 Slovakia スロバキア
    17 Slovenia スロベニア
    18 Spain スペイン
    19 Sweden スウェーデン
    20 Switzerland スイス
    21 Tunisia チュニジア
    22 United Kingdom 英国