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表面フラッシュ試験

「表面フラッシュ試験」とは、「生地に表面フラッシュ現象が発生する度合い」を調べるものです。

起毛された衣料品などを着用して炎に近づくと、炎が生地表面の毛羽から毛羽へと急速に伝わって炎が走るような現象を起こすことがあります。このような現象を「表面フラッシュ」現象といいます。

綿や麻、レーヨンなどセルロース系の繊維は、いわば紙と同じ分子構造を持っているため、燃えやすい物質の一つです。起毛されることにより、毛羽部分は空気との接触面積が大きくなり着火すると瞬時に燃えてしまいます。

表面フラッシュの炎は、明るいところでは殆ど目立たず気付くのが遅れると地組織まで延焼して思わぬ事故を招いたり、自分が着用している衣服を伝わっていくフラッシュの炎に驚いて持っていた鍋などを落としたり、慌てて転んだりといった二次災害を招く危険があります。


試験概要


  • まず試料を105℃で1時間乾燥させ、シリカゲル入りデシケーターで冷まします。また、前処理として水洗い処理またはドライクリーニング処理をする場合などもあります。
  • これらの処理の後、たて40cm、よこ20cmの試験片を3枚切り出します。毛羽方向と反対に3回ブラッシングをして表面を毛羽立たせた試験片を毛羽を下にして垂直に試験装置に取り付け、試料の下端付近にバーナの炎を接炎させます。
  • 毛羽に接炎すると、表面フラッシュの炎が上方向に走っていきます。
  • この装置には、接炎箇所から100、200、300mmの位置にマーカ糸とセンサが取り付けられています。フラッシュの炎が伝わっていく際にマーカ糸を切断した時間をセンサで調べます。

表面フラッシュ1 表面フラッシュ2 表面フラッシュ3


一般的に試験結果は、各センサそれぞれの到達時間から判断される「表面フラッシュなし」、「表面フラッシュあり」、「表面フラッシュ著しい」の3区分で表されます。

なお、外国規格のBS(BRITISH STANDARD)には、表面フラッシュが「起きる」「起きない」といった定性的な評価ができる試験方法がありました。

カケン式の試験装置では、表面フラッシュを炎の到達時間として定量的に評価できる点が優れ、JIS規格(JIS L1917-2000)作成の際、試験装置として盛り込まれました。


【表面フラッシュ現象に対する注意表示例】

注意!!!火気に近づくと表面の毛羽に着火することがありますので、ご注意下さい。


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