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遊離ホルムアルデヒド試験


「遊離ホルムアルデヒド試験」とは、「ホルムアルデヒドが遊離する度合い」を評価するものです。もう少し化学的な表現をしますと、「液相抽出により抽出されるホルムアルデヒドの量」を評価する試験です。


ホルムアルデヒド


遊離ホルムアルデヒド試験は別名「ホルマリン試験」とも呼ばれます。ホルマリンはホルムアルデヒドの水溶液の別名です。ホルムアルデヒドには、防腐作用・殺菌作用などがあります。

衣料品関連では樹脂加工などの際に使用されることの多い便利な物質ですが、日本では法規制がありその使用が制限されています。使用の制限については2区分に分けられています。


  • 繊維製品のうち、おしめ、おしめカバー、などで出生後24月以内の乳幼児用のもの
  • → 便宜上、区分1とします。

  • 繊維製品のうち、下着、寝衣、手袋及び靴下(出生後24月以内の乳幼児用のものを除く)など
  • → 便宜上、区分2とします。


過度のホルムアルデヒドが使用された衣料品を着用した場合、粘膜刺激や皮膚アレルギーを生じる危険があります。そんな危険を事前に察知できるのが「遊離ホルムアルデヒド試験」です。


試験方法


遊離ホルムアルデヒド1

まず一定の重さの試料を計りとります。計りとった試料と水100mlを三角フラスコへ入れ、60分間40度で温めます。

生地にホルムアルデヒドが含まれている場合は、ホルムアルデヒドが水へ溶け出してきます。この操作を"抽出"といいます。コンピュータの表計算ソフトの「抽出」と同じ意味合いで、液へ溶け出すものをぬき出します。



遊離ホルムアルデヒド2

そして、抽出した液に試薬を加えます。この試薬はホルムアルデヒドに反応する試薬で、ホルムアルデヒドと反応すると発色して黄色になります。

試料からホルムアルデヒドが多く抽出された場合には濃い黄色となります。この黄色の濃さの度合いを分光光度計という機器で測定します。



試験結果


試験結果には大きく分けて二通りの算出方法があります。


ひとつは、試験結果に「A-A」という表現が用いられます。

「A」は試料の分光光度計の測定値(吸光度)、「A」はブランク(空試験)の測定値(吸光度)です。 ここで出てくる"A"は、absorbance(吸光度)の頭文字です(これは、上記の区分1に該当します)。

例えば、「遊離ホルムアルデヒド試験 (A-A)0.05」というようなものが遊離ホルムアルデヒド試験の試験結果となります。


もうひとつは、濃度〔ppm単位(μg/g)〕での表現です。

これは予め、吸光度の値と濃度との関係を求める計算式を作成しておき、測定した吸光度から濃度を求めます(これは上記の区分2に該当します)。

例えば、「遊離ホルムアルデヒド試験(ppm)75」、「遊離ホルムアルデヒド試験(μg/g)75」というようなものが遊離ホルムアルデヒド試験の試験結果となります(ppm=μg/g ppmはparts per millionで百万分率です)。




試験ご依頼時のお願いについて、こちらをご参照ください。

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