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寸法変化率試験


「寸法変化率試験」とは、「水洗い処理などにより寸法が変化(伸びや縮み)する度合い」を評価するものです。

寸法変化とは、寸法が大きくなったり、小さくなったりすることです。家庭で洗濯をしたら、セーターが小さくなった経験はありませんか?これは家庭洗濯の際の攪拌作用や温度の作用などにより、製品の寸法が変化した(縮んでしまった)からです。

そんな危険を事前に察知できるのが、「寸法変化率試験」です。


寸法変化

左が洗濯前・右が洗濯後


この試験では、「洗濯」や「プレス」などの処理の作用による寸法への影響(伸び縮みの程度)を調べます。処理の前に計測した寸法(長さ)と処理の後に計測した寸法(長さ)から、その変化を割合(百分率)で求めます。

例えば、洗濯前の寸法が50cm、洗濯した後の寸法が45cmとします。この場合の計算は、


(45-50)÷50×100=(-5)÷50×100=-10.0


となり、寸法の変化は「-10.0%」となります。計算式は、(「処理後の寸法」ー「処理前の寸法」)を「処理前の寸法」で割り、%にするために100倍しています。寸法変化率にはプラス(+)とマイナス(ー)の概念があり、プラスは伸びをあらわしマイナスは縮みをあらわします。


試験


まず処理前の長さの情報が必要です。試料にいくつか印を付けます。そして印と印の間の長さを測ります。これが処理前の測長値(寸法)となります。

そして洗いなどの処理を行います。処理は、A法、B法〜J-1法、J-2法と多岐にわたりますが、ここではD法について説明します。

D法は、浸漬による寸法変化率を調べる方法のひとつで、別名「石けん液浸漬法」といいます。


  • まず、25cm四方の大きさの試料を切り出します。
  • その試料に20cm区間の印を付け、印と印の間の距離を測ります。
  • そして、50℃の石けん液に20分間浸漬します
  • その後、50℃の温水で20分水洗し、水平な金網などで自然乾燥します。
  • 乾燥後に、印と印の間の距離を測ります。これが処理後の測長値となります。
  • そして、先ほどの計算式により「寸法変化率」を求めます。

例えば、「寸法変化率 D法 たて1.0%、よこ1.5%」というようなものが寸法変化率試験の試験結果となります。

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