ピリング試験


「ピリング試験」とは、「擦れ作用による毛玉のできる度合い」を評価するものです。


ピリング


毛玉(ピル)を生じた状態のことをピリングといいます。

セーターを着用していて、毛玉が発生したことはありませんか?これは、着用中の摩擦作用や洗濯処理の際の摩擦作用によって毛玉(ピル)が生じたからです。


毛玉(ピル)が生じるのは、おおまかにわけて二つの過程によります。

まず、摩擦などの物理的な作用を受けて繊維の先端が生地表面に毛羽となって出てきます。そして、生地表面に出てきた毛羽が互いに絡まり合い毛玉(ピル)を生じます。


試験


回転箱の内側

生地から、10×12cmの大きさの試験試料を4枚切り出します。このとき2枚は縦長に、2枚は横長に切り出します。

それぞれの生地を、直径約3cm、長さ約15cmのゴム管に巻き付けます。試験は、生地を巻き付けたゴム管を4本一組で行います。

試験には、縦・横・高さのそれぞれが約30cmの「回転箱」を使います。この回転箱は、内側にコルク板が貼られており、この中にゴム管4本を入れます。



ピリング試験機

回転箱は回転軸に取り付けられており、試験の運転を開始すると回転する仕組みになっています。

試験中(運転中)、回転箱の中ではゴム管に巻き付けた試料は互いにまたはコルク面と摩擦されます。

一定時間後、試験機を停止させゴム管を取り出します。一般に、試験機の回転時間は織物生地の場合で10時間、編物生地の場合で5時間です。

ゴム管から試料をはがして毛玉(ピル)の出来た程度を判定します。



判定


ピルが発生した試料

判定は、判定標準写真を使用して等級を決めます(この写真も試験規格に含まれます)。

判定標準写真には生地にピルが生じた状態が写っており、「1号」(ピルが大量に生じている写真)から「5号」(ほとんどピルが生じていない写真)まで5種類あります。

試験した試料4枚を判定標準写真と比較して、どの「号」に相当するのか(このあたりは、堅ろう度試験のグレースケールを使用した判定と同じです)を決め等級を決めます。等級は、大きいほど良い結果を表します。

例えば、「ピリング試験 A法 4.0級」というようなものがピリング試験の試験結果となります。

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