かび抵抗性・繊維製品(JIS Z 2911)

概要

 繊維製品のかび抵抗性(かびの生えにくさ)を評価する定性試験として、「JIS Z 2911 かび抵抗性試験方法 7.繊維製品の試験」が規定されています。定量試験としては、 抗かび性(SEK緑マークの試験) があります。

試験方法 試料の種類
乾式法

通常の衣料、衣装用の繊維製品に適用します。水分の少ない条件下のかび抵抗性を評価します。

湿式法

屋外水中などで使用する特にかび抵抗性が要求される繊維製品に適用します。

水分の多い条件下のかび抵抗性を評価します。

  

試験では以下の4種類のかびを使用します。

  • Aspergillus niger NBRC 105649
  • Penicillium citrinum NBRC 6352
  • Chaetomium globosum NBRC 6347
  • Myrothecium verrucaria NBRC 6113

試験方法
乾式法
試験方法

試験片をシャーレに入れ、胞子混合液を接種した素焼きふるいを試料中央部に置きます。

その上にガラス板を置き、ふたをして、28℃の高湿度下で4週間培養後、試料表面のかび抵抗性を評価します。

試験結果の見方
かび抵抗性 かび発育状況
0 試料表面にかびの発育が見られない
1 試料表面のかびの発育が1/3を超えない
2 試料表面のかびの発育が1/3を超える
湿式法
試験方法

試験片を無機塩寒天培地の入ったシャーレの中央部に置き、胞子混合液1mLをシャーレ全面に接種し、

ふたをして、28℃の高湿度下で2週間培養後、試料表面のかび抵抗性を評価します。

試験結果例

培養後の写真とかび抵抗性

かび抵抗性:2 かび抵抗性:0
試験結果の見方
かび抵抗性 かび発育状況
0 試料表面にかびの発育が見られない
1 試料表面のかびの発育が1/3を超えない
2 試料表面のかびの発育が1/3を超える