2025 中期経営計画(2023~2025年度) (概要)

 

1. カケンのパーパス(存在意義、存在価値)

 「より良い暮らしのために」
過去 

戦後すぐ、糸や生地など繊維製品の品質向上を目的として設立され、輸出検査業務を通じて、品質の良い日本製品の輸出拡大に貢献しました。その後、受託試験の事業モデルを確立するとともに、公正と信頼性への評価を高めつつ、中国はじめ海外展開も進め試験検査内容、対象を拡充してきました。

現在  アパレルメーカーや量販店などの納入前試験や品質確認試験を担うことで、国内や海外で販売される繊維製品や雑貨品の品質向上に寄与してきました。
未来 

持続可能な社会の実現のために、大きく変化する様々な課題に適応して事業活動を変容させて、より良い暮らしのために貢献してまいります。


 

2.経営目標(ビジョン)

  •    ① お客様を大切にする
  •    ② 従業員を大切にする
  •    ③ 社会を大切にする


 

3.経営方針

  「100年企業への挑戦」
  •    ① サステナブルな経営基盤づくり
  •    ② 公正な試験検査の提供
  •    ③ 社会への貢献
  •    ④ 環境への配慮
  •    ⑤ 職員の尊重


 

4.今後のカケンの方向性

カケンしかできない独自メニューを小さくとも積み上げる。
将来需要が伸びそうな分野を強化する。
縮小する分野や不採算分野を縮小、集約化等整理する。
情報力を強化する。
(情報収集・分析・共有・提供、技術力強化、DX推進等)
労働生産性を向上させる。
人の成長が会社を成長させるとの考えに立ち、人材(人財)への投資を行う。


 

5.数値目標

事業収入 国内業務:前年度比 1%増
海外業務:前年度比 1.5%増

事業収支
(営業利益)

黒字の継続
新規顧客のリピート率 国内:40%以上
海外:60%以上
女性管理職比率 2025年度までに15%以上
人材教育への投資額 2025年度までの投資総額1.5億円以上
試験報告書・請求書のペーパーレス化の推進 2025年度までの導入顧客数300社以上
CO2排出量の削減 2030年度までにCO2排出量を
2021年度比50%削減を目指す
 

施 策

● お客様を大切にする施策
  1. 既存事業

    1. ニーズを掴むために
      1. マーケティングオートメーションの活用
      2. 顧客情報の有効活用
      3. 異業種展開
    2. 海外との情報連携強化
      1. 海外ブランド向けの需要調査
      2. 海外規格向けの需要調査
    3. 情報発信力の強化
      1. ホームページ、SNS等の拡充
      2. 外部セミナー(ウェビナー、オンデマンド)、展示会等の充実
  2. 新規事業

    1. 新たな評価・試験方法の研究・開発の促進
      1. 新評価・新試験方法
        • ウェアラブル製品関連(耐久性・安全性)試験の更なる開発
        • 新型コロナウイルスの抗ウイルス試験の拡大
        • 繊維製品上の花粉やダニ由来タンパク質等の減少測定方法の拡大
      2. 新しい検査需要の開拓・推進
        • 高齢者、障がい者向け製品のガイドライン作成
        • モニター試験(官能評価方法・評価基準)の拡充
      3. 企業支援・コンサルティング業務の拡充
        • 顧客の研究開発案件に対する試験提案
        • CSR監査
        • 生産管理コンサルティング
    2. 顧客向けサービスの向上
      1. 受付業務の効率化
      2. 各所試験業務の効率化
      3. 報告・請求の効率化
    3. 海外拠点の見直し・開拓
      1. 収益向上のための組織の見直し
      2. 海外独資試験室設立
 
● 従業員を大切にする施策
  1. 働きやすい職場環境

    1. 従業員エンゲージメントの向上
      1. 働きがいのある、信頼される企業へ
        • CSRの推進
        • 人権デュー・ディリジェンスの導入
        • 積極的な広報活動とブランド力の強化
      2. ダイバーシティ&インクルージョン
        • 多様性を尊重し、個性を活かせる風土の醸成
        • 柔軟性のある働き方の整備
        • 子育てや介護と両立できる職場環境の整備
        • 60歳以後も活躍できる環境の整備
    2. 人材育成と適切な人員配置
      1. 人材育成
        • 研修制度の強化
        • 多能工人材の育成
        • DXに関することやその他のリスキリング・リカレント教育制度の導入
        • 海外勤務チャレンジ制度の見直し
      2. 人員配置
        • 人的資本経営を充実していくための組織編制
        • 性別や国籍に捉われない人材活用
        • タレントマネジメントを強化した採用戦略の実現
  2. 経営基盤の強化(従業員の生活をより豊かにするためにも)

    1. 財政基盤の安定
      1. パフォーマンス指標の開発・活用
      2. 試験料金設定の検証
      3. 経営のスリム化の推進
 
● 社会を大切にする施策
  1. 関係団体への協力、地域企業や教育施設との交流

    1. 関係団体への協力
      1. JIS、ISOの開発、新規提案への寄与
      2. 各業界団体への技術協力
    2. 地域企業や教育施設との交流の拡充
      1. 試験室見学会の提供
      2. セミナー、勉強会の提供
      3. 地域企業、学術機関のイベントへの参加や協力
      4. 各サービスを紹介するウェブサイトの作成および広報
  2. 環境負荷低減等循環経済のための取り組み

    1. 環境マネジメントの推進
      1. ライフサイクルアセスメント(LCA)部門の新設
      2. 事業のGHG排出量の把握及び低減への取り組み
      3. プラスチック資源使用量の把握及び削減
      4. ペーパーレス化の促進
    2. 環境改善に関わる各種サービスの充実化
      1. セミナーの提供
      2. 環境改善に関わる認証業務の推進
  3. 人権が尊重される社会のための取り組み

    1. 業界全体の人権が尊重される環境づくり
      1. CSR監査を通じたサプライチェーンにおける労働者の人権尊重
      2. セミナーを通じた啓蒙活動