NBSスモークチャンバーによる発煙性試験

概要

 NBSスモークチャンバー(NBS発煙性試験装置)を用いた発煙性試験は、熱燃焼時の発煙濃度(Ds)を測定する試験です。加熱燃焼方法として、無炎試験(輻射加熱のみ/ノンフレミングモード)と有炎試験(輻射加熱とガスバーナーの炎の接触による加熱/フレミングモード)の2種類があり、最大20分間(加熱時間)の発煙濃度の測定が可能です。


目的
航空機の部材などを加熱燃焼させた時に発生する煙の濃度や有毒ガス濃度を評価します。
試験対象品
  • 航空機の内装材
  • 難燃プラスチック材
試験方法
ASTM E 662
概要
NBSスモークチャンバー

加熱装置

 NBS発煙性試験装置(NBSスモークチャンバー)は、チャンバー(箱)の中に光度測定装置と加熱装置が取り付けられている構造になっています。
 光度測定装置は光源と光検出器からなっており、煙が光を遮ることによる光量の減衰を利用して発煙濃度を測定します。

コラム

NBSスモークチャンバーの「NBS」は、「National Bureau of Standards(アメリカ国立標準局)」の略称で当時のNBSで開発された試験装置です。

現在では、NIST(National Institute of Standards and Technology(アメリカ国立標準技術研究所))と名称が変更されています。

BSS 7239
概要

ASTM E662で発煙濃度を測定すると同時に、発生した有毒ガスを測定します。

チャンバー内で発生したガスを検知管法によって測定します。

測定可能なガス

  • フッ化水素(HF)
  • 塩化水素(HCl)
  • シアン化水素(HCN)
  • 二酸化硫黄(SO2+H2S)
  • 一酸化炭素(CO)
  • 窒素酸化物(NO+NO2