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肌触りに関する物性計測の検討

肌触り・風合いの評価に関するお問い合わせが増えています。


そこで、主として消費者が店頭で商材に触れた時の感性を想定し、この官能評価と素材のもつ各種物性値との関係性について検討をおこないました。検討試料としては、「肌触り」が重要視されるアイテムである肌着に着目しました。


まず、様々な機能加工の肌着素材を収集して物性測定を行い、得られた物性値の傾向を解析しました。収集した試料を付与された機能加工の情報からソフト/ハード志向にカテゴライズして判別分析により解析した結果、「ドレープ」「平均摩擦係数MIU(シリコン摩擦子)」「接触冷温感q-max」「圧縮エネルギーWC」「目付」を使った判別式からソフト/ハード志向を精度良く識別できることが示唆されました。


次に、肌着の「肌触り」について詳細な官能キーワードを抽出し、当センター職員(20〜40代女性)による官能評価を行い、各物性値と官能値の関係性を検討しました。総合評価「肌触り」と各官能値について重回帰分析を行った結果、総合評価「肌触り」と関係性の高い官能値は「なめらかさ」「柔らかさ」「まとわり付き感」であることがわかりました。


さらに、これらの官能値と物性値について重回帰分析をおこなった結果、「ドレープ」「曲げ剛性B」「平均摩擦係数MIU(シリコン摩擦子)」「摩擦係数の平均偏差MMD(シリコン摩擦子)」「接触冷温感q-max」「圧縮エネルギーWC」などから各官能値を推定する重回帰式を見出すことが出来ました。


各官能値と物性値の関係性を下図に示します。


官能評価物性値関係性

以上の結果より、人が肌触りの良し悪しを判断する際には、単一の物性ではなく、表面の摩擦感、生地の曲げ特性、圧縮特性、接触時の温熱感など複数の物性から総合的に判断していることが示唆されました。

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