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歩行動作型サーマルマネキンによる保温性試験方法の検討

サーマルマネキン

サーマルマネキンの仕様はISO15831「衣服ー生理学的効果ーサーマルマネキンによる保温(断熱)性の測定」で規定されていますが、その中では従来型マネキンでは対応不可能な"歩行動作時の保温性測定"が規定されています。

そこで、昨年度導入したサーマルマネキンに歩行動作装置を追加新設し、ISO規格に準拠した"歩行動作型サーマルマネキン"へと仕様変更させました。

地球温暖化防止への国際的取組の一環として「クール・ビズ」、「ウォーム・ビズ」が実施されています。クール・ビズでは"ノーネクタイ・ノー上着"スタイ ルが提唱されましたが、これは運動や送風などによって衣服ー人体間の空気を流出入させることにより熱移動や水蒸気移動に及ぼす効果、いわゆる「ふいご効果」を狙ったものと考えられます。

そこで、歩行動作型サーマルマネキンを用いて、歩行動作に伴う衣服のふいご効果、クール・ビズにおけるノーネクタイ・ノー上着の効果、またウォーム・ビズにおける衣服の着用効果を検討しました。


計測結果

ノーネクタイ・ノー上着の着用効果を検討した結果、「ネクタイなし<ネクタイあり」、「上着なし<上着あり」の結果を得ました。

この結果は常識で考えれば当然と思われる結果ですが、通常、これらの知見を得るためには人体を用いた生体反応計測を実施する必要があります。

しかし、人体による生理的・心理的評価は実際的結果が得られる反面、個人差、再現性、および被験者への負担などの問題でその評価が難しい場合もあります。

その点を考慮すると、歩行動作型サーマルマネキンによる衣服の性能試験は生体反応計測に比べてより簡便であり、この結果は開口部などを有する衣服を物理的に評価できる可能性を示唆しています。




歩行動作型サーマルマネキンを用いて、歩行動作に伴う衣服のふいご効果、およびクール・ビズ、ウォーム・ビズにおける衣服の着用効果を検討しました。その結果、開口部を有する衣服の保温性試験、および重ね着などを加味した衣服の保温性試験などに対応できる技術レベルに到達しました。なお、歩行動作装置は特許出願済みです。

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