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熱特性の新規試験方法開発

行政府が推進している省エネルギー政策はすべての業種に関係しているなか、衣料品もその例外ではない状況です。しかし保温性や放熱性に様々な工夫を凝らした衣料品を企画・生産したとしても、それを適切に評価する方法が無いのが現状です。

そこでカケンでは、以下の試験方法を考案いたしました。


  • 直接的に人体を用いた試験方法
  • 放射による熱移動の評価
  • 従来の保温性にサーモ画像を組み合わせる方法

これらの試験方法は、商品説明を視覚的に訴求することによる効果を狙ったパンフレット等の制作や商品企画における判断材料としてご利用頂けます。なお一部の評価方法は既に特許出願中です。

これから紹介する試験方法は一つの例であり、様々な商品によって試験条件などの打ち合せが必要となります。


試験の概要


熱特性01 【実際の着用時の皮膚表面温度の観察】

  • 実際に人を用いることによる訴求効果
  • 直接的で分かり易い

ある特殊な加工を施した下着と一般に多く流通している綿の下着を実際に着用し、脱衣直後の皮膚温を測定しました。



熱特性02 【遮熱性の評価】

  • 炎天下での帽子や作業服などの評価
  • 特殊なコーティング剤などの性能評価など

熱特性03

右記の結果は帽子の生地の例で、従来の商品Bと比較して表面処理A、Bを行ったD、Fの方が温度上昇しにくい事がわかります。その効果は約5℃あります。

遮蔽率は「%」で表示されるので実際の効果が直感的に分かりにくいですが、物理的には厳密な意味を持ちます。

実生活で身近な温度(℃)で表記する事により 直感的に分かりやすくなります。

なお厚紙は、サンプルが薄い場合など透けて光源の温度を直接測定しないための工夫となっています。



熱特性04 【吸熱性の評価】

  • 熱伝導の効果利用した保温性の評価

右図①〜⑤のサンプルは、それぞれ保温性に重点をおいた加工を施した編物ですが、それぞれの加工方法により保温特性に差異が生じています。

この場合は、熱が逃げやすいサンプルの画像が赤くなり、熱が逃げにくいものが、青い画像となっています。

従って保温性を追求したい場合には青い画像をしめすサンプルが目的と合致し、また涼しさを追求した商品の場合には赤い画像で示されているサンプルが目的に合致します。




熱は3つの方法により移動します。一つ目は伝導、次に放射(輻射)、最後に対流です。従来の保温性試験器では伝導による効果について評価が可能でしたが、 それ以外は評価しにくいのが現状です。

また従来の保温性試験機では保温率が(%)で求められますが、なかなか直感的には捉えられないのが現状です。そこで温度(℃)により表現できれば、より理解しやすくなります。

特に熱特性の評価は、様々な物理現象が同時に起こり純粋な意味での放射のみ、伝導のみ、対流のみによる熱の移動はありませんが、中心となる熱の移動方法を適切に評価することが大切だと思われます。


お問い合わせは、大阪事業所 資材テストラボまで。

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