カケン
知って得する  
まめ知識
 このコーナーでは、毎月、季節に沿った情報を
 ワンポイント形式でお伝えします。

第99回目

【自動車と繊維について】

ドライブのイラスト先日まで幕張で2年に一度の東京モーターショーが行われていましたが、皆さんは見に行かれましたか?今回は経済不況の影響か、海外メーカーの出展が減少したようですが、国内メーカーの新しいエコ技術合戦はとても見応えがあったのではないでしょうか。
そんな最新技術の粋を集めた自動車ですが、多くの繊維が部材として使われていることを皆さんはご存知ですか?
では今回は、自動車と繊維について勉強していきましょう。

〈自動車に用いられる繊維資材〉
自動車には、カーインテリアの座席シートやフロアマット、安全のためのシートベルトやエアバッグ、タイヤに使われるタイヤコード、ブレーキホースなどのホース類など、非常に多くの繊維資材が用いられています。以下にいくつか挙げてみます。

1.エアバッグ
エアバッグは、衝突時に一定以上の衝撃が加わった場合に作動し、バッグを瞬時に膨らませ乗員が車両に衝突するときの衝撃を緩和させるものです。繊維の素材はナイロンなどが使われています。ナイロンは強度が非常に強く、また適度な伸びがありますので、エアバッグ用には適した素材です。ナイロン糸の織物にゴムや樹脂を接着し、通気性をなくしています。エアバッグが完全に膨れると、排気孔からガスが排出されバッグは収縮します。

2.タイヤコード
タイヤを補強するために、タイヤコードと呼ばれる織物がゴムと接着し内部に挿入されています。元々は平織りの布が使われていましたが、たて糸とよこ糸の交点が擦り切れ易いため、タイヤの寿命も短いものでした。そこで、すだれ状の織物形状にすることで糸の摩擦を軽減し、耐久性が大幅に向上しました。糸の素材としては当初はエジプト綿が使われていましたが、レーヨンが使われるようになり、ナイロンに変わり、現在は高強力ポリエステルが使われています。「ラジアルタイヤ」という名称を耳にしたことがある方もいらっしゃると思いますが、この「ラジアル」とは、タイヤコードがタイヤの回転方向に対して垂直に巻かれていることを表しています。

3.炭素繊維
自動車のCO2排出削減のためには、車両重量の軽量化による省エネルギー化が欠かせません。そのため、高張力鋼より高強度で大幅な軽量化効果が期待できる炭素繊維強化複合材料(CFRP:スチール比強度は3倍、比重は1/5)の開発が、自動車メーカーと炭素繊維メーカーとの連携で進められています。現在日本はこの炭素繊維の生産量が世界一です。

参考 よくわかる新繊維のはなし


back top


財団法人日本化学繊維検査協会 ©2009 Japan Synthetic Textile Inspection Institute Foundation, All rights reserved.