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衣料品・インテリア

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洗濯堅ろう度試験

概要

「洗濯堅ろう度試験」とは、家庭での洗濯の作用による「色の変化の程度(変退色)」と「他の洗濯物への色移りの程度(汚染)」を評価するための試験です。

衣料品には、赤色、青色、黒色など様々な色に染められたものが多くあります。これらは通常、"染料"によって色をつけています。染料には染色条件という色をつけるための条件(例えば、80℃で30分染液に浸けるなど)があるのですが、この条件の調節がうまくいかなかった場合には染まりが悪くなることがあります。ムラに染まることや思っていたよりも濃い色や薄い色に染まることもあるかもしれません。そして、染まりが悪いと衣料品を濡らすことにより色が出てくる危険があります。

洗濯することにより「何だか色あせたような気がする」とか、「ムラになってしまった」といった経験はありませんか?これらは、洗濯することにより衣料品に染まっている染料が衣料品から洗濯液に出てきてしまうからです。

衣料品についていた染料が洗濯して少なくなってしまえば当然色あせたように見えますし(例1:下図左)、赤色と青色の染料を合わせて紫色に染めた場合、赤色の染料が出て行ってしまうと青色が強くなり青色っぽく見えることがあります(例2:下図中央)。また衣料品から洗濯液に出て行った染料が洗濯の際に一緒に洗った他の洗濯物にくっついてしまい、色移り(汚染)してしまう危険もあります(例3:下図右)。

そんな危険を事前に察知できるのが、「洗濯堅ろう度試験」です。

例1

例2

例3

試験条件と機器

さて、試験の条件ですがこれには数種類あります。一般に試験することの多い条件が、

  • 洗濯液:0.5%せっけん液
  • 洗濯温度:50℃
  • 洗濯時間:30分

というものです。

"洗濯"の堅ろう度ですが、家庭で使用されている洗濯機を使用するのではありません。専用の試験機器を使用します。この試験機器には、洗濯をしている間、設定した洗濯温度を維持できる加熱装置がついています。これにより、夏冬問わず同じ条件で試験ができるのです。

試験機が止まったら、複合試験片を取り出してすすぎます。乾燥させた後、「判定」をすることにより堅ろう度の数値を決めます。例えば、「変退色:5級」「汚染:4級」というようなものが洗濯堅ろう度の試験結果となります。

試験瓶

洗濯堅ろう度試験機(運転中)