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耐光堅ろう度試験


「耐光堅ろう度試験」とは、光の作用による色の変化の程度(変退色)を評価するための試験です。

光には、色褪せを引き起こす作用があります。 引っ越しなどで、タンスを動かした後の畳の色を見て「元はこんな色だったのか」と驚かれた経験はありませんか?これはいわゆる日焼けです。


光源


光源

試験では、人工的な光を使用します。


繰り返し同じ条件となる光が、太陽の光ではなかなか得られないのです。晴れた日と、雨が降った日では明るさが違います。それでは、光の作用の程度が変わってしまい、光の条件が一定に保てません。また、日本には四季があり夏場と冬場では太陽のまぶしさが違います。ということは、地面にとどく光の作用も違うのです。


これらの問題は、人工的な光源を使用することで解決でき、一定の条件で試験が行えるのです。



ブルースケール


耐光堅ろう度試験において光をあてる時間(照射時間)を決めるために使用する標準物です。


耐光堅ろう度試験には試験方法が5種類ありますが、試験することの多い試験方法(第三露光法)では、ブルースケールが標準退色する時間を確認し、その時間を設定時間として試験機を運転します。

標準退色とは、光をあてた照射部分と未照射部分の色の差が、変退色用グレースケールの4号に相当する状態です。ブルースケールは1級から8級まであり、数値が大きいほど光に対する抵抗性が強く、標準退色するのに必要な時間が長くなります。使用頻度の高いのは3級と4級のブルースケールです。

「ブルースケールの光照射による変退色が、変退色用グレースケール4号に相当する時間」が標準退色時間となります(ブルースケールの級数毎に標準退色時間があります)。


標準退色時間1 標準退色時間2

光の照射


実際の試験では、ブルースケールと生地を一緒に光にあてます。

ブルースケールと生地をそれぞれ部分的に厚紙等で隠して、光にあたらない部分と光にあたる部分を作ります。そしてブルースケールが標準退色する時間(例えば、3級照射で約6時間)試験機を運転して光をあてます。試験機が止まり、しばらくしてから、ブルースケールの色の変化(下図のA)と生地の色の変化(下図のB)を比べます。

例えば、ブルースケール(3級)と生地を比較した場合、試験結果は


  • AよりBが小さいとき"3級以上"
  • AとBが同程度のとき"3級"
  • AよりBが大きいとき"3級未満"

A:ブルースケールの光のあたった事による色の変化の程度

B:生地の光のあたった事による色の変化の程度


となります(耐光堅ろう度の判定はちょっと特殊です)。


級数判定1 級数判定2 級数判定3

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