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塩素処理水堅ろう度試験


「塩素処理水堅ろう度試験」とは、水道水やプール水などに含まれる「塩素の作用による色の変化の程度(変退色)」を評価するものです。


塩素系の家庭用漂白剤や、夏場のプールなどの臭いには塩素特有のものがあります。実は水道水にもわずかですが塩素成分が含まれており、塩素には殺菌作用や漂白作用があります。微生物や雑菌の消毒に有効な塩素成分ですが、その作用は衣料品の色にも及びます。

家庭でTシャツを繰り返し洗濯していて気が付いたら色あせていた、プールで水着を着ていたら何だか色あせてしまった、といったような経験はありませんか?これは、塩素の作用による変色かもしれません。


塩素濃度と試験液


家庭での繰り返し洗濯などの際の水道水中の塩素成分を想定したA法(有効塩素濃度10ppm)と、プールでの塩素成分を想定したB法(有効塩素濃度20ppm)があります。

ppmは百万分率で、parts per millionの略です(ちなみに%は百分率でparts per centです)。

A法で使用する試験液には1リットルあたり10mgの有効塩素が含まれていることになります。一方、B法で使用する試験液には1リットルあたり20mgの有効塩素が含まれていることになります。


試験操作


水道水中の塩素の作用を想定したA法の試験操作では、試料重量の200倍の試験液を使用します。試験液の有効塩素濃度は10ppmです。

これを、洗濯堅ろう度試験やドライクリーニング堅ろう度試験で使用するのと同型の試験瓶に入れ、洗濯試験機(別名ラウンダ・オ・メーター)で25℃、30分処理します。

処理が終わったら、試料を取り出し余分の液をろ紙などで吸い取り自然乾燥します。

乾燥させた後、「判定」をすることにより堅ろう度の数値を決めます。


プール水の塩素の作用を想定したB法の試験操作では、試料重量の100倍の試験液を使用します。試験液の有効塩素濃度は20ppmです。

これを、洗濯堅ろう度試験やドライクリーニング堅ろう度試験で使用するのと同型の試験瓶に入れ、洗濯試験機で27℃、60分処理します。処理が終わったら試料を取り出し、余分の液をろ紙などで吸い取り、自然乾燥します。

乾燥させた後「判定」をすることにより堅ろう度の数値を決めます。


家庭で洗濯する頻度の高い肌着など 水着類
塩素処理水堅ろう度
A法 有効塩素濃度10ppmで試験します B法 有効塩素濃度20ppmで試験します

例えば「塩素処理水堅ろう度試験 A法 変退色:4級」、「塩素処理水堅ろう度試験 B法 変退色:3級」というようなものが塩素処理水堅ろう度の試験結果となります。

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