組成表示

表示事項・対象品目

品質表示の対象品目にはA.糸、B.生地、C.衣料品があり、次の品目が指定されています。

(凡例)

   「繊維の組成」のみ表示が必要
   「繊維の組成」と「家庭洗濯等取扱い方法」の表示が必要
   「繊維の組成」、「家庭洗濯等取扱い方法」の他に「はっ水性」の表示が必要なものがある
   「繊維の組成」の他に「はっ水性」の表示が必要なものがある
繊維製品/表示事項 繊維の組成 家庭洗濯等
取扱い方法
はっ水性
A.糸①    
B.生地②    
C.




01 上衣 ○⑥  
02 ズボン  
03 スカート ○⑦  
04 ドレス、ホームドレス  
05 プルオーバー、カーディガン、その他のセーター  
06 ワイシャツ、開襟シャツ  
07 ブラウス  
08 エプロン、かっぽう着、事務服、作業服  
09 オーバーコート、トップコート、
スプリングコート、レインコート、
その他のコート
特定織物④の和装品 ○⑥   ○⑤
その他のもの ○⑥ ○⑤
10 子供用オーバーオール、ロンパース  
11 下着 繊維の種類が一つのもの なせん加工品  
その他のもの    
特定織物④の和装品    
その他のもの  
12 寝衣  
13 靴下    
14 足袋 ○⑧    
15 手袋    
16 ハンカチ(例ウ)    
17 毛布  
18 敷布  
19 タオル及び手ぬぐい    
20 羽織及び着物 特定織物のもの④ ○⑦    
その他のもの ○⑦  
21 マフラー、スカーフ及びショール    
22 ひざ掛け  
23 カーテン  
24 床敷物(パイルのあるものに限る) ○⑨    
25 上掛け(タオル製のものに限る)  
26 布団(羽毛布団を含む) ○⑩    
27 毛布カバー、布団カバー、まくらカバー、ベッドスプレッド  
28 テーブル掛け    
29 ネクタイ    
30 水着    
31 ふろしき    
32    
33 帯締め及び羽織ひも    

例外として、表示の対象とならない製品があります。代表的なものでは、レオタード、裁判官法衣、腹巻、レッグウォーマー、サポーター等があります。


①その糸の全部または一部が、綿、毛、絹、麻、レーヨン、ポリノジック、キュプラ、アセテート、トリアセテート、プロミックス、ナイロン、アラミド、ビニロン、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、アクリル、アクリル系、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリクラール及びガラスであるものに限る。

②上の表(A)に掲げる糸を使用して製造した織物、ニット生地及びレース生地。

③上の表(A)に掲げる糸を使用して製造したニット製品及びレース製品並びに上の表(B)に掲げる織物、ニット生地もしくはレース生地を使用して製造し又は加工した製品(電気加熱式のものは除く)。

④組成繊維中における絹の混用率が50%以上の織物、またはたて糸もしくはよこ糸の組成繊維が絹のみの織物。

⑤はっ水性を表す用語及びレインコート等はっ水性を必要とする製品である旨の用語を表示しない場合は、必ずしも表示することを要しない。

⑥表生地、裏生地及び詰物(☆)に使用されている繊維が表示の対象となる。


(☆) 詰物は、平成19年8月1日改正施行の繊維製品品質表示規定で追加。


ダウンジャケットの表示例 - 分離表示の時 -

 表地 ナイロン   100%

 裏地 ポリエステル 100%

 詰物 ダウン     90%

    フェザー    10%

 表示者名

 住所または電話番号


  • 「詰物」の表示が原則であるが、「詰め物」、「充填物」、「中わた」のように判りやすい表現であればよい。
  • 詰物には、ダウン、フェザー、ポリエステルなどの繊維が単独あるいは混用で用いられている。上衣又はコートの品質・性能・取扱方法は、詰物の組成による影響が大きいが、詰物の組成は衣服の外観から判別することはできないので、表示すべき組成繊維の対象に追加される事になった。
  • ただし、ポケット口、ひじ、衿等の一部に使用されている詰物(部分的に衣服の形状を整えるために用いられる少量使用の場合)及びダウンパックの側生地は、副資材であることから表示対象外である。

⑦表生地と裏生地に使用されている繊維が表示の対象となる。

⑧足袋については表地、表底地及び甲裏地に使用されている繊維が表示の対象となる。

⑨パイルの部分に使用されている繊維が表示の対象となる。

⑩ふとんについては、詰物を構成する繊維及びふとんがわの生地に使用されている繊維が表示の対象となる。


(ア)レインコート(特定織物でない)の表示例


絵表示はJIS L0217規程の番号が若いものから並べなくてはいけません。

右図ですと、左の「手洗イ」が106、以下右へ202、301、401と並んでいます。

表地 絹    100%

裏地 キュプラ 100%

取り扱い表示1 取り扱い表示2 取り扱い表示3 取り扱い表示4

はっ水(水をはじきやすい)

表示者名

住所または電話番号


(イ)Tシャツの表示例

綿 100%

取り扱い表示1 取り扱い表示2 取り扱い表示3

表示者名

住所または電話番号


(ウ)ハンカチの表示例

綿 100%


表示者名

住所または電話番号



表示・原則

「第三、四条 遵守事項」の項でご紹介した内容のうち、特に繊維の組成の表示方法について、もっと具体的にご説明します。


全体表示の場合


  • 使用生地が単一繊維で構成されている場合
  • 綿 100%


    表示者名

    住所または電話番号

       の部分は組成が異なれば、

    毛 100%
    絹 100%
    麻 100%
    アセテート 100%
    レーヨン 100%

    等の表示にもなります。



  • 使用生地が2種類の繊維で構成されている場合
  • 綿 60%

    ポリエステル 40%


    表示者名

    住所または電話番号

       の部分は組成が異なれば、

    毛 70%

    アクリル 30%

    ナイロン 90%

    ポリウレタン 10%

    等の表示にもなります。



  • 使用生地が3種類の繊維で構成されている場合
  • 毛 60%

    アクリル 30%

    ナイロン 10%


    表示者名

    住所または電話番号

       の部分は組成が異なれば、

    綿 50%

    ポリエステル 40%

    ポリウレタン 10%

    レーヨン 50%

    麻 30%

    ナイロン 20%

    等の表示にもなります。


※通常は、混用率の大きい順に繊維名を記します。


分離表示の場合


  • 使用生地が2種類以上の場合
  • 見頃 綿 100%

    袖  綿  60%

       ポリエステル 40%


    表示者名

    住所または電話番号

       の部分は組成が異なれば、

    本体 毛    100%

    付属 アクリル 100%

    布帛部分 綿 100%

    ニット部分 ポリエステル 100%

    等の表示にもなります。



  • 同一生地内で異なる組成の糸が使用されている場合
  • たて糸 綿 100%

    よこ糸 麻 100%

            (※注)


    表示者名

    住所または電話番号

       の部分は組成が異なれば、

    地組織 ポリエステル 100%

    パイル アクリル 100%

    地糸 ポリエステル 100%

    柄糸 レーヨン 100%

    等の表示にもなります。



    (※注)

    混用率結果(重量比)をもとに次のように表示することも可能です。

    綿 75%

    麻 25%


    表示者名

    住所または電話番号





以下の例のような表現方法は禁止されています。


【間違い例1】

組成表示の一部を極端に誇張または過小に表現している。

綿 85%

ポリエステル 15%


表示者名

住所または電話番号



【間違い例2】

同一商品に複数の表示があり、それぞれの内容が矛盾している。

縫いつけラベルの表示は…

綿 100%



表示者名

住所または電話番号

つり下げの表示は…

毛 100%



表示者名

住所または電話番号



【間違い例3】

全ての商品用に繊維組成表示のフォーマットを作り、商品毎に実際に使用している繊維の混用率の数値を記載している。

X社の商品Aには…

綿   20%

毛   30%

ナイロン

アクリル

アセテート

ポリエステル 50%


表示者名

住所または電話番号

X社の商品Bには…

綿

絹   100%

ナイロン

アクリル

アセテート

ポリエステル


表示者名

住所または電話番号


それぞれの商品で実際に使用していない繊維の名称まで表示されるため、とても紛らわしくなります。


表示・特殊な表示方法

ここでは、「第五条 特殊な表示方法」の項でご紹介した内容について、詳しくご説明します。


第一号 「以上」「未満」表示の例


いずれか一種類の繊維の混用率が80%を超える繊維製品については、次のような表示方法が可能です。

特殊表示例01

毛    85%以上

ナイロン 15%未満


表示者名

住所または電話番号



ONE POINT

80%を超える繊維の混用率に「以上」を付し、残りの繊維の混用率の合計数値に「未満」を付します。


第二号 少量混入繊維の一括表示の例



混用率が10%未満の少量混入繊維については、右のような表示方法が可能です。

特殊表示例03


ONE POINT

混用率10%未満の繊維が2種類以上含まれている場合、混用率の大きいものから並べそれらの混用率の合計数値を一括して表示します。


第三号 列記表示の例


「繊維製品品質表示規定 別表第三」に定める繊維製品については、使用している繊維の名称だけを混用率の大きいものから順に列記して表示することが可能です。ただし、2種類以上の繊維が使用されている場合に限ります。この列記表示には2つの方法があります。


ポリエステル

ナイロン

ポリウレタン


表示者名

住所または電話番号


「完全列記表示」

組成繊維として使用されている全ての繊維の名称を混用率の多い順に列記する方法。



ポリエステル

その他



表示者名

住所または電話番号


「限定列記表示」

混用率の多い繊維の名称を最小限二つ列記し、残りのものは「その他」として最後に一括して記載する方法。



第四号 裏地の列記表示の例


裏生地を使用している繊維製品の裏生地部分については、表生地と裏生地を分離して表示する場合に限って、次のような表示方法が可能です。


表生地 毛

裏生地 レーヨン

    キュプラ


表示者名

住所または電話番号

表地 毛 100%

裏地 レーヨン

   ナイロン

   綿

表示者名

住所または電話番号

表 毛 100%

裏 レーヨン

  その他


表示者名

住所または電話番号


ONE POINT

混用率の大きいものから順に、使用している繊維の名称のみ記載します。また、使用している繊維が3種類以上の場合、混用率の最も大きい繊維の名称と「その他」または「その他の繊維」の文字を付す方法も可能です。使用している繊維が1種類(100%)の場合にも、繊維の名称のみ記載することで足ります。


第五号 羊毛百パーセント織物の耳マーク表示の例


羊毛の混用率が100%で長さが6メートル以下の織物については、次のような表示方法が可能です。


特殊表示例09

ONE POINT

織物に耳マークを入れ、(1)「ALL WOOL」の文字 と(2)表示者の氏名または名称及び住所または電話番号を表示します。


【繊維製品品質表示規定(平成21年8月28日改正施行)別表第三に定める製品の概略】

  • 靴下
  • ブラジャー、コルセットその他のファンデーションガーメント及びショーツ、キャミソールその他の装飾下着
  • 手袋
  • レース生地及びレース生地を使用して製造し又は加工した製品(手工レース製品を含む)のレース生地を使用した部分
  • ふとんがわの表地と裏地の組成繊維が異なるときのふとんがわ表地
  • 水着
  • 帯締め及び羽織ひも
  • 和紡式の糸または屑糸、ノイルもしくは反毛を使用した紡毛式又は空紡式の糸、及びこれらの糸を用いた生地並びに製品
  • (8-2)屑糸、ノイル又は反毛を原料として製造した詰物

  • ネップヤーン、スラブヤーン等の変り糸を用いた生地及び製品
  • 起毛された織物及びニット生地並びにそれらの生地を用いた製品
  • 植毛された織物及びニット生地並びにそれらの生地を用いた製品
  • 麻と綿、または麻とビスコース繊維の混用品
  • オパール加工生地及びこれを用いた製品
  • コーティング加工、樹脂含浸加工(合成皮革除く)、ボンディング加工またはラミネート加工を施した生地及びこれを用いた製品
  • 組織により紋様を表わした織物及びニット生地並びにそれらの生地を用いた製品の地組織以外の部分
  • 上の8及び9から15の生地を一部に使用した製品のその部分
  • 帯の刺しゅう部分
  • 組成繊維中における繊維の種類が4以上であり、かつ、それぞれの繊維の混用率が5パーセント以上である繊維製品

(注)赤字は平成21年8月28日改正施行時に繊維製品品質表示規程に加えられた追加・変更内容です。


この別表第三に定める列記表示が可能な繊維製品は、


  • デザインの複雑さその他製品の特質によって百分率表示が困難な繊維製品
  • 原料の内容や加工の方法又は組織が特殊で百分率表示が困難な繊維製品

などです。同時に、当該製品の性能を消費者に正しく伝える際に百分率を省略して組成繊維の名称だけを表示することにしても、消費者の利益を損なうことのないことが判断条件となって選定されたものです。今回新たに加えられた製品につきましても、上記判断条件に該当することから列記表示の対象品として別表第三に追加されました。


項目04にあるレース生地については、個別の種類(ケミカルレース生地、地組織を有するレース生地及び手工レース衣料品等)が規定されていましたが、区別が困難な場合が多いため、一括して整理しました。


指定用語

繊維の種類に応じそれぞれに対応する指定用語が決められています。


繊維製品品質表示規定 別表第五

繊 維 指定用語
綿 綿
コットン
COTTON
羊毛
羊毛
ウール
WOOL
アンゴラ
アンゴラ
カシミヤ
カシミヤ
モヘヤ
モヘヤ
らくだ
らくだ
キャメル
アルパカ
アルパカ
その他のもの
シルク
SILK
麻(亜麻および苧麻に限る)
ビスコース繊維 平均重合度が450以上のもの レーヨン
RAYON
ポリノジック
その他のもの レーヨン
RAYON
銅アンモニア繊維 キュプラ
アセテート繊維 水酸基の92%以上が酢酸化されているもの アセテート
ACETATE
トリアセテート
その他のもの アセテート
ACETATE
プロミックス繊維 プロミックス
ナイロン繊維 ナイロン
NYLON
アラミド繊維 アラミド
ビニロン繊維 ビニロン
ポリ塩化ビニリデン系合成繊維 ビニリデン
ポリ塩化ビニル系合成繊維 ポリ塩化ビニル
ポリエステル系合成繊維 ポリエステル
POLYESTER
ポリアクリルニトリル系合成繊維 アクリルニトリルの質量割合が85%以上のもの アクリル
その他のもの アクリル系
ポリエチレン系合成繊維 ポリエチレン
ポリプロピレン系合成繊維 ポリプロピレン
ポリウレタン系合成繊維 ポリウレタン
ポリクラール繊維 ポリクラール
ポリ乳酸繊維(注) ポリ乳酸
ガラス繊維 ガラス
炭素繊維 炭素繊維
金属繊維 金属繊維
羽毛 ダウン ダウン
その他の羽毛 フェザー
その他の羽毛
前各項上欄に掲げる繊維以外の繊維 「指定外繊維」の用語にその繊維の名称を示す用語又は商標を括弧を付して付記したもの(ただし、括弧内に用いることのできる繊維の名称を示す用語又は商標は一種類に限る)。

上の表のほか、種類が不明である繊維や組成繊維中における混用率が5%未満の繊維については「その他繊維」又は「その他」の用語を指定用語に代えて使用することができます。


(注)指定用語「ポリ乳酸」は、平成19年8月1日改正施行の繊維製品品質表示規程で追加されています。


平成13年8月20日に JIS L 0204-2:2001[繊維用語(原料部門)第2部 化学繊維]が改正され、ポリ乳酸繊維がJIS用語(参考)においても規定され、国内における消費が増加していることから、指定用語に「ポリ乳酸」が追加されることになりました。


ポリ乳酸作業着の表示例

ポリ乳酸 100%


表示者名

住所または電話番号


【ポリ乳酸繊維の定義(JIS L 0204-2:2001)】

繰り返し単位が主に乳酸から構成されている長鎖状合成高分子から成る繊維


【ポリ乳酸繊維の取り扱い上の注意】

高温・多湿の条件で放置すると加水分解しやすいので、保管条件に注意が必要。融点が170℃であるため、アイロンを当てる場合には「アイロン弱」または「アイロン低」に設定し、併せて当て布を用いる。


混用率に関する特例

ここでは、「第七条 混用率に関する特例」の内容について、更に詳しくご紹介します。


繊維製品品質表示規定別表第六に掲げる組成繊維の混用率除外の例


①毛布の毛羽を構成している繊維以外の組成繊維


原則的な表示例

(よこ糸に起毛を施した織毛布)

たて糸 綿  100%

よこ糸 毛  100%


表示者名

住所または電話番号

左の例を特例に従った表示にすると…


毛      100%

(毛羽部分)


表示者名

住所または電話番号


ONE POINT

毛羽部分に限った表示であることを付記すれば、毛羽でない部分の組成繊維を混用率算定の対象から除外できます。


②金属糸、うるし糸、スリット糸、抄繊糸、セロファン糸、その他の繊維以外のもので加工された糸の組成繊維


毛      95%

ポリエステル  5%


表示者名

住所または電話番号


原則的な表示の一例

スリット糸がポリエステルで全体に対して5%使用されているセーターの場合


糸の一部にスリット糸を使用している時、特例に従った表示にすると…


毛    100%

(スリット糸使用)


表示者名

住所または電話番号


対象となる糸が2種類以上の場合


毛    100%

(金属糸等使用)


表示者名

住所または電話番号


ONE POINT

対象となる糸を使用していることを付記すれば、その糸の組成繊維を混用率算定の対象から除外できます。また、対象となる糸を2種類以上使用している時は、そのうちのいずれか1種類の糸の名称に「等」の文字を付す方法も可能です。


③ネップまたはスラブの部分と、それ以外の部分の組成が異なるネップヤーンやスラブヤーンを使用した繊維製品のネップまたはスラブ部分の組成繊維


原則的な表示の一例


ネップ部分 レーヨン 100%

その他   綿    100%


表示者名

住所または電話番号

左の例を特例に従った表示にすると…


綿      100%


ネップヤーン使用

ネップ部分 レーヨン


表示者名

住所または電話番号


ONE POINT

ネップヤーンまたはスラブヤーンを使用していることと、ネップ部分またはスラブ部分の組成繊維の名称を付記すれば、そのネップ部分またはスラブ部分の組成繊維を混用率算定の対象から除外できます。


④しん(芯)を使用している帯締め及び羽織ひもの、しんの組成繊維


原則的な表示の一例


芯部分 レーヨン 60%

    アクリル 40%

その他 絹    100%


表示者名

住所または電話番号

左の例を特例に従った表示にすると…


絹      100%

(芯使用)


表示者名

住所または電話番号


ONE POINT

しんを使用していることを付記すれば、しんの組成繊維を混用率算定の対象から除外できます。


装飾または特定の部分の効用を増すために使用された糸や生地の混用率除外の例


①生地の装飾または組織の押えに使用された糸で全体に対する混用率が5%以下のものは、混用率算定の対象から除外できる


(例)毛織物の縞を構成している糸がレーヨンであり、かつ全体に占める割合が5%の場合


原則的な表示の一例


毛   95%

レーヨン 5%


表示者名

住所または電話番号

左の例を特例に従った表示にすると…


毛      100%


表示者名

住所または電話番号


ONE POINT

ししゅう糸・筋糸・飾糸・柄糸等、模様や柄を現すために使われる糸が主な対象です。


②「表示事項・対象品目」の項の表中(三)に掲げている衣料品等の装飾、補強または縁取り等特定の部分の効用を増すために使用された糸又は生地で、全体に対する混用率が5%以下のものについては、これを組成繊維から除いて混用率を算定することができる


(例)本体に毛80%、アクリル20%の編地を使用し、袖口と裾部に締まりを良くするためのポリウレタン糸(全体に対する混用率が5%以下)を編み込んでいるセーターの場合


原則的な表示の一例


本体    毛      80%

      アクリル   20%

袖口、裾部 毛      72%

      アクリル   18%

      ポリウレタン 10%


表示者名

住所または電話番号

左の例を特例に従った表示にすると…


毛    80%

アクリル 20%


表示者名

住所または電話番号


ONE POINT

上の例のほか、対象となる例として以下のようなものがあります。

  • 子供服の胸元のししゅう
  • ズボンのアップリケ
  • 綿靴下のかかとや、つま先部分のナイロン糸による補強
  • 袖なしブラウスの衿もとや袖ぐり部分の縁取り

混用率が不明な繊維の表示方法


組成繊維のうち、一部の繊維について相当な努力を払ってもなお混用率を知ることができない場合は次のように表示します。


ポリエステル 50%

綿      不明

レーヨン   不明


表示者名

住所または電話番号


「不明」または「混用率不明」の文字
を使用します。


ONE POINT

全ての組成繊維を不明としてはいけません。(下は間違いの例)


ポリエステル 不明

綿      不明

レーヨン   不明


表示者名

住所または電話番号


許容範囲

ここでは、「第八条 許容範囲」の項の内容について、更に詳しくご紹介します。


混用率が100%であることを表示する場合の許容範囲の例


製品全体または製品の特定部分で組成繊維が1種類のものについて、混用率が100%であることを表示する場合、毛については算定値が-3%まで、毛以外の繊維では算定値が-1%までが許容範囲です。

また、紡毛製品の混用率が100%であることを表示する場合、紡毛であることを付記する場合に限って、算定値が-5%までは許容範囲です。


毛      100%




表示者名

住所または電話番号


(例)毛製品


左の表示をする場合、毛混用率の算定値が97%?100%であれば適正です。



綿      100%




表示者名

住所または電話番号


(例)綿製品


左の表示をする場合、綿混用率の算定値が99%?100%であれば適正です。



毛      100%

(紡毛式)



表示者名

住所または電話番号


(例)紡毛製品


左の表示をする場合、毛混用率の算定値が95%?100%であれば適正です。紡毛であることを付記します。



「以上」「未満」の付記により表示する場合の許容範囲の例


「表示・特殊な表示方法」の項の「以上」「未満」表示の規定に従った表示をするとき、「以上」を付記して表示する場合は算定値が表示値の-0%まで、「未満」と付記して表示する場合は算定値が表示値の+0%までがそれぞれ許容範囲です。


綿    80%以上

麻    20%未満



表示者名

住所または電話番号

(例)綿混用率の算定値が80%以上かつ麻混用率の算定値が20%未満の製品


綿混用率の算定値が80%を少しでも下回ったり、または麻混用率の算定値が20%を少しでも超えている場合は許容範囲外なので左の例のような表示はできません。



組成繊維が2種類以上の繊維で、それぞれの混用率を5の整数倍の数値(100を除く)で表示する場合の許容範囲の例


混用率を示す数値を5の整数倍(100を除く)で表示したい場合は、算定値の±5%までの許容範囲内で認められます(「以上」「未満」表示の場合を除きます)。


(例)アクリル混用率の算定値が74%、毛混用率の算定値が26%の製品の場合、規定に従えば以下の2通りの表示ができます。

(1)


アクリル 75%

毛    25%


表示者名

住所または電話番号

(2)


アクリル 70%

毛    30%


表示者名

住所または電話番号


但し、(1)と(2)では、算定値に近い(1)のほうが望ましい表示といえます。


その他の場合における混用率の許容範囲の例


上記以外の混用率の許容範囲は、毛の間(①)または羽毛の間(②)にあっては表示値が算定値の±5%、それ以外では表示値が算定値の±4%です。


羊毛    66%

アンゴラ  34%




表示者名

住所または電話番号

(例)毛繊維の混用品


左の表示をする場合、羊毛混用率の算定値が61%〜71%かつアンゴラ混用率の算定値が29%〜39%かつ羊毛とアンゴラの混用率の合計が100%であれば適正です。但し、表示値と算定値の差は小さいほうが望ましいといえます。


ダウン   76%

フェザー  24%




表示者名

住所または電話番号

(例)羽毛繊維の混用品


左の表示をする場合、ダウン混用率の算定値が71%〜81%かつフェザー混用率の算定値が19%〜29%かつダウンとフェザーの混用率の合計が100%であれば適正です。但し、表示値と算定値の差は小さいほうが望ましいといえます。


綿      94%

ポリウレタン 6%




表示者名

住所または電話番号

(例)その他の繊維の混用品


左の表示をする場合、綿混用率の算定値が90%〜98%かつポリウレタン混用率の算定値が2%〜10%かつ綿とポリウレタンの混用率の合計が100%であれば適正です。但し、表示値と算定値の差は小さいほうが望ましいといえます。



①毛の間とは、毛である繊維(羊毛、アンゴラ、カシミヤ、モヘヤ、らくだ及びアルパカ)の相互間の関係を指します。

②羽毛の間とは、羽毛である繊維(ダウン、フェザー及びその他の羽毛)の相互間の関係を指します。


用語等の制限

ここでは、「第九条 用語等の制限」の項の内容について、更に詳しくご紹介します。


繊維の混用率が100%である場合の「正」「純」「本」等の用語の使い方の例


繊維の混用率が100%である場合、「表示・原則」の項でご紹介した原則的な混用率表示を行ったうえで、「正」「純」「本」「ALL」「PURE」等、混用率が100%であることを示す用語を付記できます。


(例1)

ALL  WOOL 

羊毛  100%



表示者名

住所または電話番号

(例2)

正  絹 

絹  100%



表示者名

住所または電話番号



ただし、「混用率に関する特例」の項でご紹介した「繊維製品品質表示規定別表第六の組成繊維の混用率除外規定」に基づいて、混用率が100%になるものは同規定の要求する表示をし、また、同じく「混用率に関する特例」の項でご紹介した「装飾または特定の部分の効用を増すために使用された糸や生地の混用率除 外規定」に基づいて混用率が100%になるものには、組成繊維から除いた糸または生地が使用されていることを表示に付記したうえで、「正」「純」「本」等 の用語を使用しなければなりません。


(例3)

正  絹

絹  100%

(スリット糸使用)


表示者名

住所または電話番号


繊維製品品質表示規程別表第六の組成繊維(ここではスリット糸)を混用率算定の際に除外したときの例です。



(例4)

純  毛

羊毛 100%

装飾糸使用


表示者名

住所または電話番号


装飾または特定の部分の効用を増すために使用された糸や生地(ここでは装飾糸)を混用率算定の際に除外したときの例です。除外規定の通り、この装飾糸の混用率は製品全体の5%以下でなければなりません。


ONE POINT

この項に関連する付記用語は他に、「純綿」「オールコットン」「PURE COTTON」「PURE SILK」「本麻」等があります。


繊維の混用率が100%でない場合の混紡、交織、混編等の用語の使い方の例


繊維の混用率が100%でない場合は、「表示・原則」の項でご紹介した原則的な混用率表示、または「表示・特殊な表示方法」の項でご紹介した特殊な方法に よる混用率表示(本項では以下でこの「原則的な混用率表示」および「特殊な混用率表示」を「正しい混用率表示」と表現します)を行ったうえで、ある繊維を 混紡、交織、混編もしくは混用していることを示す用語を付記するか、または付記した用語中においてすべての組成繊維名を示すことができます。


(例1)

麻混紡シーツ

レーヨン 70%

麻    30%


表示者名

住所または電話番号


正しい混用率表示のほかに、ある繊維(麻)を混紡していることを示した用語を付記した例。



(例2)

綿・アクリル混肌着

綿    70%

アクリル 30%


表示者名

住所または電話番号


正しい混用率表示のほかに、付記した用語中にすべての組成繊維名を示した例。


ONE POINT

この項に関連する付記用語としては他に、

  • ある繊維との混用を示すもの ⇒ WOOL MIXED、混紡綿織物、交織絹織物等
  • 全ての組成繊維名を示すもの ⇒ シルクウール(組成繊維が絹と羊毛のみの場合)等

があります。


特定の繊維を示すものとして広く需要者の間に認知されている商標を用いて表示する場合の用語の制限の例


著名な商標を用いて表示を行う場合でその繊維の混用率が100パーセントでない場合は、正しい混用率表示を行ったうえで、その商標に混紡、交織、混編もし くは混用であることを示す用語を付記するか、または消費者がその商標を見て明確に品質を認識できる方法によって正しい混用率表示を行わなければなりません。


(例1)

△△△△混紡品

アクリル 70%

綿    30%


XXX株式会社

住所または電話番号


△△△△はXXX社のアクリルの商標です。



(例2)

アクリル 70%

(△△△△)

綿    30%


XXX株式会社

住所または電話番号


例1と同様、△△△△はXXX社のアクリルの商標です。



(例3)

△△△△混紡品

アクリル 70%

(△△△△)

綿    30%

XXX株式会社

住所または電話番号


上の2例の表示方法を併用することも可能です。


ONE POINT

商標のほか、正しい混用率表示がされている場合に限って、組成繊維名に種類や産地を冠して表示できます。(例:エジプト綿、インド綿等)


ふとんの詰物として繊維のほかに繊維以外のものを使用している場合の表示の例


ふとんの詰物として、繊維のほかに繊維以外の物を使用している場合は、その物の名称を見やすいように付記しなければいけません。


(例)ふとん

ふとん側 綿 100%

詰  物 綿 100%

(詰物にウレタンフォーム使用)

… 絵 表 示 …

表示社名

住所または電話番号


(注)

ウレタンフォームは品質表示対象外なので、除外規定と関わりなく、左のように「詰物 綿 100%」と表示できます。



はっ水性を表す用語の制限の例


(例)レインコート

レインコート

ナイロン 100%

… 絵 表 示 …

撥水(水をはじきやすい)

表示社名

住所または電話番号


日本工業規格(JIS)L1092規定の試験で、はっ水性の適合性が認められ、「はっ水(水をはじきやすい)」または「撥水(水をはじきやすい)」の表示がある場合のみ、“雨コート”、“レインコート”などの雨天に使用できる製品の名称を付記できます。



Q & A


【Q1】

「組成表示 許容範囲」の項で述べられている第八条(許容範囲)の内容について、解りやすく表で示して下さい。


【A1】

第八条の内容を表にまとめると、以下のようになります。


混用率の%表示 許容範囲 特例
100%の場合

毛 … ±3%

毛以外 … ±1%

紡毛製品 ±5%(屑糸等を使用した紡毛製品である旨の付記)

毛 … ±3%

毛以外 … ±1%

◯◯%以上の場合

◯◯%未満の場合

±0%

+0%

 
数値が5の整数倍の場合 ±5%  
上記以外の場合 ±4%

毛の間(①)…±5%

羽毛の間(②)…±5%


①毛の間とは、毛である繊維(羊毛、アンゴラ、カシミヤ、モヘヤ、らくだ及びアルパカ)同士の混用品をいいます。

②羽毛の間とは、羽毛である繊維(ダウン、フェザー及びその他の羽毛)同士の混用品をいいます。




【Q2】

指定外繊維について、現在衣料品に使用されているものにはどのような種類がありますか?


【A2】

現在衣料品に使用されている指定外繊維には、以下のようなものがあります。


指定外繊維(竹繊維) 100%




表示社名

住所または電話番号


天然繊維に属する指定外繊維では、竹、とうもろこし、大豆などがあります。



合成繊維では、ポリエーテルエステル系繊維(商標例:レクセ)、アクリレート系繊維(商標例:エクス)、エチレンビニルアルコール繊維(商標例:ソフィスタ)などがあります。


指定外繊維(アクリレート系繊維) 100%




表示社名

住所または電話番号

指定外繊維(エクス) 100%




表示社名

住所または電話番号



再生繊維に属する指定外繊維では、溶剤紡糸の製法で木材パルプから作られるセルロース系繊維が代表的です。

なかでも、イギリスのコートルズ社が開発したテンセルや、オーストラリアのレンチング社が開発したリヨセルなどが有名です。これらは、湿式紡糸で製造されるレーヨンと異なり、自然が育んだ綿より強くて縮みにくく、レーヨンにまさる優雅さとファッション性を出すことのできる素材です。


指定外繊維(テンセル) 100%




表示社名

住所または電話番号

指定外繊維(リヨセル) 100%




表示社名

住所または電話番号



綿           50%

指定外繊維(マニラ麻) 30%

指定外繊維(黄麻)   20%


表示社名

住所または電話番号


亜麻(リネン)及び苧麻(ラミー)以外の麻である指定外繊維は、マニラ麻、黄麻(ジュート)などがあります。





【Q3】

羊毛70%、カシミヤ30%の製品の場合、考えられる表示と間違いやすい表示を教えて下さい。


【A3】

次のような表示が可能です。


①カシミヤを毛と表示する場合

毛        100%



表示社名

住所または電話番号



②羊毛とカシミヤを別に表示する場合

羊毛・カシミヤはともに獣毛ですので、それぞれ「毛」と表示することができます。


羊毛       70%

カシミヤ     30%


表示社名

住所または電話番号

毛        70%

カシミヤ     30%


表示社名

住所または電話番号


ウール      70%

カシミヤ     30%


表示社名

住所または電話番号

WOOL      70%

カシミヤ     30%


表示社名

住所または電話番号



③間違いやすい表示

右の例は、指定用語の付記としてさらに指定用語を使用しているため、間違いです。

毛(羊毛)    70%

毛(カシミヤ)  30%


表示社名

住所または電話番号


【ONE POINT】

ビキューナ100%の場合(獣毛のビキューナは指定用語でも商標でもありません)


  • 適正な表示例
  • 毛      100%

    (ビキューナ 100%)


    表示社名

    住所または電話番号

    毛      100%

    (ビキューナ)


    表示社名

    住所または電話番号


  • 不適正な表示例
  • ビキューナ     100%



    表示社名

    住所または電話番号

    ビキューナは指定用語ではありません。


    毛(ビキューナ)  100%



    表示社名

    住所または電話番号

    指定用語には商標以外は付記できず、左の例では通称語であるビキューナを付記しているので間違いです。






【Q4】

ポリノジック100%またはトリアセテート100%の製品にはどのような表示が可能ですか?


【A4】

次のような表示が可能です。


  • ポリノジック100%製品の表示例
  • ポリノジック 100%


    表示者名

    住所または電話番号

    レーヨン   100%


    表示者名

    住所または電話番号

    RAYON     100%


    表示者名

    住所または電話番号


    レーヨン

    (注意)

    ビスコース繊維のうち、平均重合度が450以上のものだけが「ポリノジック」の指定用語を使用することができます。



  • トリアセテート100%製品の表示例
  • トリアセテート 100%


    表示者名

    住所または電話番号

    アセテート   100%


    表示者名

    住所または電話番号

    ACETATE    100%


    表示者名

    住所または電話番号


    レーヨン

    (注意)

    アセテート繊維のうち、水酸基の92パーセント以上が酢酸化されているものだけが、「トリアセテート」の指定用語を使用することができます。


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