カケン
クレーム事例紹介    

このコーナーでは、カケンの「商品情報ファイル(クレーム編)」のなかから事例を引用し、ご紹介します。

 



【アンゴラの毛抜け】









  寒さも徐々に厳しくなり、セーターを着ることが多くなってきました。
皆さんの中には、買ったばかりのアンゴラ入りのセーターを着た際に、毛抜けが多くて困ってしまった経験はありませんか?
そこで、今回は、カケンの「商品情報ファイル(クレーム編)」の中から“アンゴラの毛抜け”の事例を引用し、紹介します。
 
 
  1.クレームの状況  
    苦情内容: セーターを着用する度に著しい毛抜けが生じ、下着に付着して困ります。  
    苦情品の
外観:
アンゴラ入りの丸首セーターと同時に提示された下着全体に毛羽が付着しています。  
    組成表示: アンゴラ70%、毛30%  
    取扱表示: 取扱表示
 
苦情の外観   苦情の外観
                 
  2.同類のクレームの事例  
    (1) 白のアンゴラ入りセーターを着用したところ、隣席の友人の黒いコートに毛羽が多量に付着しました。  
                 
  3.なぜこのような現象が起きるのですか  
    (1) アンゴラは柔らかく光沢があり、手触りが滑らかな特徴がありますが、その反面、可紡性に乏しく、羊毛等と混紡した場合、クリンプが無いため、絡みにくく、毛端が浮いて表面に浮き出し、毛羽が抜け易くなります。  
                 
  4.このクレームが発生し易い素材の製品  
    (1) アンゴラ入りのセーター等のニット製品及びコート類  
                 
  5.このクレームが発生し易い条件、部位等  
    (1) 着用中、摩擦により他の衣料に付着します。  
        1. 通勤や活動的な場で着用する場合  
        2. コートの場合、下に着用した衣料の前身、袖口、衿(コートで裏地の無い部分)に付着し易い。  
        3. セーター類の場合は、上衣及び下に着用した衣料全体に付着し易い。
 
 
        (注) 重ね着する場合は、できるだけ同色調で滑りの良いものを選ぶことが望ましい。  
                 
  6.売り場でのクレーム受付時の対応について  
    (1) 発生時の状況などについてお客様に確認します。  
        1. 購入日  
        2. 着用期間  
        3. 着用状況  
    (2) 上記を確認し、「調査しご報告いたします」ことを伝えます。
その際、調査に日数がかかる旨の了解を得ます。
 
                 
  7.判断基準と試験方法及びクレーム処理時のお客様への説明方法  
    (1) 調査結果の報告書に基づいて説明します。  
    (2) 試験方法
毛羽付着試験(公的検査機関のセロテープ法)
 
    (3) 判断について  
        イ) 3級以上であれば、商品の品質に問題のないことを伝えます。  
        ロ) 2級、2〜3級の場合、アンゴラの特性を説明し、特性上やむを得ないことを伝えます。  
        ハ) 2級未満の場合、品質に問題のある旨を伝えます。
 
 
        (注) 軽微な場合、アンゴラの特性上クリンプがないので、ある程度の毛抜けはやむを得ないこと、また、時間的経過やドライクリーニングをすることにより抜けが落ち着くことを伝えます。
付着の程度が同じであっても、反対色の場合は目立ちますが、同系色の場合は、目立たない旨を説明します。また、セロテープなどでとるよう薦めます。
 
             
  8.商品を企画・生産する場合の注意事項と対策  
    (1) アンゴラ製品には、毛抜けが生じ易いので、必ずアンゴラの特性と取扱い注意表示を付けます。  
             
  9.販売時に必要な説明事項  
    (1) 初期の段階での着用でアンゴラの毛抜けが生じ易いこと、また、付着した毛はセロテープやブラッシングで取り除くことができることを説明します。  
    (2) 取扱い注意表示がある場合は、その内容を説明します。  
             
  10.その他  
    (1) 取扱い注意表示の例  
        1. 『着用中の摩擦や静電気により重ね着した他の衣料にアンゴラの毛が付着することがあります。付着した場合、ブラシやセロテープ等によりお取り下さい。』  
        2. 『直接、肌に着用しないで下さい。また、肌に刺激を強く感じた場合は、着用しないで下さい。』  
             

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