カケン
クレーム事例紹介      

このコーナーでは、カケンの「商品情報ファイル(クレーム編)」のなかから事例を引用し、ご紹介します。

 
 



【スナッグ】











薄着で出掛けるこの季節、卸したてのブラウスを着て、ショッピングをしていると肩に掛けていたハンドバッグのひもが当たる部分に毛玉ができてしまった。といった経験はありませんか?
また、家の中のちょっとした突起物によって洋服の繊維が引っ張り出されてしまったといった経験はありませんか?
そこで、今回は、カケンの「商品情報ファイル(クレーム編)」の中から“スナッグ”の事例を引用し、紹介します。

  1.クレームの状況
    苦情内容:
数回の着用でブラウスの肩部分に毛玉及び糸の引き出しが生じました。
  苦情の
外観:
引き出された織糸は、ループ状をなしており、毛玉に見える部分は織糸が切断しています。
  組成表示: ポリエステル100%
  取扱表示:
 

 
   
  2.同類のクレームの事例
    (1) ポリエステル100%のゴルフズボンのスネ部分に数ヶ所スナッグが生じまし た。
    (2) ジャカード織地のネクタイを1〜2回使用したところ部分的にスナッグが生じました。
   
  3.なぜこのような現象が起きるのですか
    (1) スナッグは、何らかの突起物により、生地表面が引っかかれ、織糸が引き出されるために生じます。
 
スナッグとは、構成する繊維または糸が引っ掛けにより生地表面から突出し、ループ状やピル状を呈したり、引吊れなどを起こす現象をいいます。
   
  4.このクレームが発生し易い素材の製品
    (1) フィラメント加工糸使いの製品
  (2) 密度の粗い織・編物を使用した製品
  (3) 浮き糸の多い組織の織物
   
  5.このクレームが発生し易い条件、部位等
    (1) 表面がザラザラしたもの、または突起状の形状ものと擦れた場合
(バックの金具、椅子、壁、机、指輪等)
  (2) 洗濯時にカギホックやファスナーに引っ掛かった場合
   
  6.売り場でのクレーム受付時の対応について
    (1) 発生時の状況などについてお客様に確認します。
1.購入日
2.着用期間
3.着用状況
4.気が付いた時の状況
5.さらに、ハンドバッグやショルダーバッグ等の使用の有無
  (2) 上記を確認し、「調査しご報告いたします」ことを伝えます。
その際、調査に日数がかかる旨の了解を得ます。
   
  7.判断基準と試験方法及びクレーム処理時のお客様への説明方法
    (1) 調査結果に基づいて報告します。
  (2) 試験方法(参考基準):
スナッグ試験
 ・メース法(JIS L 1058 A法) 3級以上
 ・ダメージ棒法(JIS L 1058 D-1法) 3級以上
  (3) 判断について
    イ)
スナッグは、ザラザラした物や突起物との擦れで生じることから外的要因によるものが多く、
 ・表面が凹凸状で、糸が引っ掛かりやすい生地
 ・糸が簡単に引き出される生地
などの商品は、スナッグが発生しやすく、試験によって判断すると共に、実用性能的についても判断します。
  ロ) 同種新品やデータがなく、苦情品のカットも不可の場合、使用条件を考慮し、営業的処理を行います。
  8.商品を企画・生産する場合の注意事項と対策
    (1) 浮きが多い組織やルーズな組織で、引っ掛け等によって糸が簡単に引き出され易い生地素材は、できる限り避けます。
  (2) スナッグの発生を防止するために、なるべく取扱い上の注意表示を付けます。
   
  9.販売時に必要な説明事項
    (1) 注意表示のあるものは、注意表示内容を説明します。
    例) フィラメント加工糸や浮き織り組織を使用したものは、着用や取扱いの際、引っ掛けなどに注意して下さい。
   
  10.その他
    取扱い注意表示の例
    イ) 「表面がザラザラした物や突起物との擦れにより、糸が引き出されたり、毛玉状やループ状になることがありますので、着用や取扱いにはご注意下さ い。」
    ロ)
「洗濯機洗い、ドライクリーニング等の洗濯の際、裏返すか洗濯ネットを使用して下さい。」





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